愛しているからこそ…ツライ-3
辺り一面に花で一杯の花畑で、僕は無邪気に笑う彼女の背中を、鈍い体に鞭打って
追っかけた。
「ほーらほらぁ、捕まえてごらんなさいよー」
「よーし、捕まえてやるっ!」
そう、必ず…
君は…僕の物だっ!
穏やかな風が僕らを包み込む中、一時休戦をする
「いやー、以外だよーまさか君がこの私に追いつく、何て」
僕と違って運動神経は良く、体育の時間や体育祭で大活躍しクラスの皆から期待され
部活もテニス部に所属しエース並みに活躍し、そんな彼女が真剣な目つきでラケットを
振るい、汗を飛ばす姿を、帰り際時より覗きに行き。
「私の知らない内に、運動でもした?小学生の頃はいっつも徒競走でビリだったのに」
時よりいらん子供の頃の話を持ち出すのはたまにキズ。彼女はどこか浮かない表情で
僕を睨む。僕はただの運動音痴じゃない好きでこんな体になった訳じゃない。
生まれつき心臓病を患っているも、その事をお互いの親から聞かされた僕らはまだその時
小学生で、僕は時より気分が悪くなるくらい程度の認識で、彼女はとにかく僕が体が弱く
無理は禁物程度の認識。
でもまさか、大人に近づく年齢に連れて僕は、その病の深刻さを思い知らされる事に