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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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それぞれの道1-31

「とにかく、お前はかわいこぶんなくたっていいから、そのままでいてほしいんだ」


不敵な笑みが真顔に変わったと思った瞬間、あたしの唇が塞がれた。


あー、もうコイツは。
上げて落として、また上げて。


翻弄されっぱなしだけど、やっぱり久留米さんのキスは、今までの無礼を全て許してしまう力があるのを認めざるを得ない。


背中にあたるフローリングが硬くて冷たいけれど、上にのしかかる心地よい重みは柔らかくて温かくて、もっと欲しくなったあたしはその大きな身体に手をまわした。


夢中で舌を絡ませていると、さっきまでお腹の肉をつまんでいた手がそっとあたしの胸に伸びてくる。


2、3度あたしの胸を弄んでから、その手が背中にまわったかと思うと、慣れた手つきでブラのホックが外された。


「……ご飯、冷めちゃうよ?」


少し責めるような視線を彼に投げかけるけど、


「んなもんあとでいい」


と素っ気なく言って、あたしの首筋にキスを落とした。




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