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マリアの猫
【ファンタジー 官能小説】

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マリアの猫-6

6.
 亀頭の疼きで、眠りから覚める。いつの間にか、夜が明けたらしい。
 この歳になっても、朝マラが立つ。 嬉しいことだ。
 マリアとの情事が、眠気のかなたに漂う。
 亀頭が、むずかる。
 マリアは腹の上にも、隣にもいない。
「ああ、気持ち好い」
 股ぐらに気配を感じて、首を上げてみる。
マリアの頭が見える。
亀頭の疼きに合わせて、頭が揺れる。
全裸のマリアが、股ぐらに身体を置いている。
「ああ気持ち好い」
 男根に気を入れる。
 マリアの頭の動きが速くなる。
(そうか、マリアは先走り液を舐めているんだ)
 僕より先に目を覚ましたマリアは、僕の男根を弄って、出てくる体液を舐めているのだ。 飼い主も、飼い猫と同じ事やるのか。
 亀頭の感触は、ビロードにオリーブオイルを塗って、擦っているようだ。 少々ざらつきのある三毛の舌に比べると、さすがに雲泥の差がある。
 起き抜けのけだるい体に、昨夜マリアと交わした快感が、余韻を引いている。
 刺激の繰り返された男根は、感度が鋭い。 マリアの舌に敏感に反応して、先走り液をひたすら流し続ける。マリアの舌が、それを追って、亀頭を責め立てる。
 マリアが、亀頭を口に含んだ。 雁首の周りに、軽く歯が当たって、更に刺激が高まる。
(どうしよう、マリアを押し倒して、嵌めようか)
 亀頭の鋭い刺激に反して、頭の反応が鈍い。
(マリアは、嵌めたければ、伸し掛かってくるに違いない。こうして舐め続けているのは、今度はきっと、フェラチオがやりたいんだろう)
 思いあぐねている間にも、雁首の疼きが容赦なく高まる。
「おお、マリア、テ・キエロ(好きだよう)」
雁首がヒクついて、オルガスムの近づいたのを知らせる。
 ヤスオの声が届いたのか、マリアの吸い込みが一段と激しさを増した。
「メ・ヴォイ、 マリア」
 陰茎が硬直し、雁首が広がる。
 ピチューピチューピチュー
 マリアが音を立てて吸う。
「マリアァ」
 小腹が緊張して、スパームが陰茎の中を走りぬける。
 マリアの口中は、僕の愛液で満たされた。
 マリアは、陰茎をしっかりと握り締め、亀頭を吸い続ける。
「マグニフィコ(物凄い)、 マリア、マグニフィコ」
 朝の一発は、実に気持ち好い。
 手足を目一杯伸ばすと、亀頭を振り立てて、最後の一吹きを、マリアの口中に流し込んだ。
 力を抜くと、昨夜からの度重なるオルガスムと、性欲を発散した開放感、マリアを愛した満足感が折り重なって、胸を熱くする。
「マリア」
 首を上げて、股間に横たわるマリアに目を注ぐ。
 マリアが、亀頭から口を外した。
 顔を上げる。
 ヤスオの目と目が合う。
 マリアの目が悩まし気に潤んで、何かものが云いたそう。
 濡れて光る唇が動いた。
   「ミャーオ」
おわり


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