愛のリハビリ-6
4)
麗子は僕の腕を枕に、寄り添っている。
「おじさま」
麗子の手が、僕の胸を探る。
「くすぐったい?」
「いや、大丈夫だよ」
「おじさま」
「なんだい」
「おじさま、のペニス、固かったけれど、とても優しくて、暖かかったわ」
「???」
「おじさま、本当は、麗子のパパなんでしょう?」
「またその話か。確かに僕は、麗子のお母さんとお付き合いしていたのは事実だけれど、それは君のお父さんと結婚する前の話で、間違いなく麗子は、飯田君の子供に違いないんだよ。いつまでもそんな事を言って、お母さんを困らせちゃいけないよ」
「分かりました。その代わり、またトラぶったらリハビリしてくださる? 麗子、おじさま大好き」
僕は、麗子の手を握りながら、麗子の母、由美子との遠い昔に思いをはせた。
「私、飯田さんと結婚することにしました。このまま歳を取るのは怖い。あなたと結婚できないのが分かっているのに。ごめんなさい。私、勇気がないんです」
「いや、そんなことはない。僕が結婚する前に君に出会っていれば。でもそんな事を今言ってもしょうがない。由美子の幸せが第一だから、僕のことは忘れてください」
飯田が、前から由美子に言い寄っていたことは知っていた。由美子がOKを出すと、待ちかねていた飯田は、とんとん拍子に話を進めた。
結婚式も寸前に迫ったある夜、僕と由美子は、千駄ヶ谷のラブホテルで、肉体をむさぼり合った。
「ああいい、いいわぁ」
「由美子、由美子 幸せにね」
「良夫も おしあわせに」
怒張して突き入れる男根は、その亀頭で子宮口を突きまくる。抜き差しを繰り返す肉棒にまとわり付く花びらは、熱気で充血し、めくり返る。由美子は、迎え腰をしきりに波打たせて、良夫の恥骨に自分の恥骨を叩きつけた。
良夫は、恥骨を合わせたまま、陰茎が痛くなるほどの勢いで、愛液を子宮に放出した。
二人は果てた。
もしかすると、あのときの交わりで、麗子が出来たかもしれない。分からん。神のみぞ知るか。
麗子は、良夫の胸を指でなぞりながら、思いをめぐらす。
おじさま、ああは言ったけれど、何か隠してる。まあいいか。おじさまのままの方が、かえって都合がいいわね。
それにしてもおじさまのお床上手なこと。今度は、シドニーまで押しかけて行こうかしら。