愛のリハビリ-3
2)
麗子を伴って、部屋に戻る。
麗子はベッド灯を付けると、メインランプを消した。
「どうしたの」
麗子は無言で近づくと、腕を回して、抱き付いて来た。見かけよりも細い肩が、胸に触れて震えている。ほほに触れる髪が、耳をくすぐる。
麗子は顔を起こすと、大きな目でまっすぐ僕を見つめたまま、唇を寄せてくる。成り行きに戸惑いながらも、唇を合わせる。
肩先が震えて、唇もぎごちない。 キッスの経験も、余り無いらしい。
そういう事には関係なく、僕の男根は早くも、ムクムクと勃起を始める。
「おじさま。抱いて」
「これが、麗子の名案なの」
「そう、リハビリ。いやな想い出を、おじさまにリハビリしていただきたいの。ダンスでも、下手な人と踊った後は、上手な人と踊ってリハビリするの。そうしないと、上手く踊れなくなるのよ」
「赤ちゃんが、出来るかも知れないよ」
「大丈夫、ちゃんと計算してあるから」
「しっかりしてるんだね」
「おじさま、好きよ。母がおじさま好きになった気持ち、良く分かるの。」
「リハビリ、利くと思う」
「好きな人に愛されて、いやな記憶は追い出して、再出発したい。きっと利くわ」
「おじさんも、麗子は好きだ。お母さんも好きだった」
「きっと血筋ね」
「お母さんとも、麗子ちゃんとも結婚できない」
「悲しいわ」