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未定
【純愛 恋愛小説】

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真夜中のコンビニ-2

午前1時間すぎともなると当たり前だが外は真っ暗で誰もいない。ただ24時間営業のコンビニやファミレスの明かりだけが灯っていた。

あー疲れた疲れた。まだ半分も終わってないのになー。このまま帰りてぇー!くそー!!

上を見上げると晴れた夜空と私がいたオフィスの明かりが見える。あ、ミスった。電気消してくんの忘れた。誰もいないからまあいいか。そんなどうでもいいことを考えながらコンビニへ足を進めた。






「いらっしゃいませー」
夜番の店員の少しトーンの低い声が店内に響いた。この人も徹夜かぁー。まあ徹夜とは言わないか。共に頑張ろうではないかバイトくん。

お目当てのカップラーメンコーナーへ行く最中、店内に私以外に人がいることに気がついた。

「あれ?……なんで」

「………渚先輩!!!」

彼ーーーー高橋征嗣がこちらを見て驚いた。なぜ高橋くんがここにいるのか分からないが、あまりの偶然に私も固まってしまった。

「おい、お前、私がお前のミスの修正で徹夜して、お腹すいたけどカップラーメンなくてわざわざここまで買いにきたんだぞ。なのにお前は呑気にお菓子買ってんのかガキめ。俺様のカップラーメンを買え。」

と、罵りたくなる衝動を抑え、自分を落ち着かせる。

「渚先輩っ……あの…」

焦った様子の彼になんだかイラついた私は素っ気なく彼の前を通り過ぎた。自分でこの子のミスを責任とるって決めたくせに、なんだかムカつく。

「先輩、なんで歓迎会来なかったんですか?もしかして俺、仕事ミスってたんじゃないかって思って。今から戻ろうと思ってたんです。」

なに?それは言い訳か?そんな事微塵も思っていないだろう事は彼の顔を見ればよくわかることなのに、なんとも自分勝手に怒りをぶつけそうになる。

「来週の仕事もやっちゃおうと思って。"新人君の世話"もあるし。」

ああ、嫌味ったらしい女だ。案の定高橋は困った顔をしている。ごめんよ。君の世話なんてこれっぽっちもいらないよ。しかし、今は当たらせてください。

「でしたら、俺にもやらせてください!ただでさえ迷惑かけてるのに、俺の世話の為に残業なんて申し訳ないです。」

お願いだから引き下がって欲しかった。自分勝手に怒って、ほっといてほしいというのはなんとも面倒な先輩だと思う。なんなんだ自分。あーめんどくせー。

「いや、お酒も飲んだんでしょ?帰りなよ。」

「飲んでいません!俺、酒飲めないんで。」

え?嘘だろ?でも確かに居酒屋に行ったであろう臭いはしてもそれは彼のスーツから微かにするだけで、彼自身からは酒臭さは全くない。

「先輩はカップラーメンでいいですか?俺、なんか緊張しちゃってろくに食べられなかったんです。一緒に食べてもいいですか?」

「え?……あぁ、うん、ありがと。」

ってなに承諾してんの自分!!!!お腹空きすぎていろんな事が結構どうでもよくなってきてるのは分かるけどもさ!

「じゃ、会計してくるんで。」

あたふたしている私をよそに高橋は素早くカップラーメンやなにやらをカゴに入れ、爽やかな笑顔と共にレジへ向かった。ちなみにカゴには私が食べたかったカップラーメンも入っている。なに、いつの間に私の好みを知っていたのだ、あやつ。

半分払うと言った私をやんわりと断り、私と私のデキる後輩はオフィスへと戻ったのであった。






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