第6章 狂宴-17
「どんどん奥まで入ってきて、あたし無我夢中でした。そのうち何が何だか分かんなくなってきて、頭の中真っ白になっちゃって‥でも身体の奥からどんどん熱くなってきて、一緒に腰を振ることしか考えられなくなったんです。その内熱いものが込み上げてきて、それから‥」
「どうしました?そんなに我慢しなくていいんですよ、もっと欲望に忠実にならなきゃ」
我知らず腰をもぞもぞと動かしているのを、九条はいやらしい目つきで眺めていた。顔が赤らむのを覚え、咄嗟に男の腕から逃れようとするが、容易く引き戻されてしまう。
腰を揺すぶっていた橘沙羅は身を起こすと、無邪気な笑みを浮かべ、顔を近づけてくる。そしてうっとりした目で私の目を見ながら、まるで秘密を明かすかのようにそっと囁いてきた。
「男の人とつながることで、あたしの中の女が目覚めたんです。その気持ちいい熱いものは身体の中で広がって、もう我慢できなくなっちゃいました。うふふ、直哉様は望みを叶えてくれました。オナニーする時とは全然違う気分で、あたしイっちゃいました」
愕然とする私の前で、突如屈託のない笑みが淫らなものに変わる。彼女は身をひるがえすと、テーブルの上に上がり、胸に手を添えて見せる。ソファからだと彼女を見上げる形となり、金色の恥毛の生えた股間が丸見えになってしまう。彼女もそのことを意識してか、隠す様子を見せず、九条に流し目を送ってみせる。
「それから、あたしは三人の男に弄ばれました。副会長を犯していた男達です。彼等はかわるがわるあたしに恥ずかしい恰好を取らせ、色んな事をさせられました。」
淫らな告白は終わりではなかった。彼女は背中に手を回すと、ビスチェをはらりと脱ぎ捨てる。ブラは最初からしていなかったようで、意外と大きい二つの乳房がこぼれおちる。先のステージで藤堂瀬里奈が見せたように、彼女もまた乳房を持ち上げると、こねるように揉んでみせる。
「最初のお坊ちゃんは、瀬里奈が直哉様にしたみたいに、おっぱいでの奉仕を求めてきました。彼のおちんちんを挟んで、こうやっておっぱいでこねまわしたら、あの人すぐに放っちゃって、顔に精液をかけられちゃいました」
ゆさゆさとおっぱいを揺すりながら、その時のことを思い出してるように目を閉じる。指がピンク色の乳首を弄ると、ぴんと尖ってくるのが分かる。
「直哉様は中出しを禁じていたので、次の狐顔はあたしの股間をしゃぶってきました」
腰に手を回すと、彼女の身体を覆っていた最後の一枚は、音もなく滑り落ちた。薫同様、全裸をさらした橘沙羅は、テーブルの上で四つん這いの姿勢を取る。金色の髪に猫の様な瞳はどこかライオンを連想させ、セクシーな目つきで獲物を探す、危険な肉食動物を思わせた。
「えと、シックスナインって言うんですか?あたしたち反対向きに抱きあって、彼はあたしの股間をしゃぶりながら、自分のおちんちんを咥える様に指示してきました。本当はすごく恥ずかしくて嫌だったけど、言うこときかないともっとひどい目にあわされるって脅されて、一生懸命しゃぶりました」
卑猥な言葉を連呼しながら、彼女は親指をしゃぶって見せるが、脇腹に赤く腫れあがった痣を認め、それが暴行を受けた後ではないかと心配する。男達にどのように脅されたにせよ、暴力に脅かされながら慰み者にされたのであれば、許しがたい行為である。