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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第5章 教育-29

 眼前で繰り広げられる痴態に、あたしは茫然と言葉を失ってしまった。最初は二人が何をしているのかわからなかったけど、柔らかい肉がぶつかり合う音に混じるグチュグチュと言う音。更には二人の体位から察するに、ようやく何をしているかに思い至った。瀬里奈は九条の男根をおっぱいにはさんで刺激を‥、ようするにパイずりをやっているんだわ。でも事態の把握は何の救いにもならず、さらなるパニックを招いたに過ぎなかった。
 「駄目よ瀬里奈、そんなこと!あんた操られてるんだから、お願い!やめて!!」
 しかし行為に没頭している二人は、あたしの叫びなど聞こえない様子だった。最悪なのはそれだけにとどまらず、あたしのビデオを手にした紫苑は、二人の行為を撮影していた。
 「紫苑!何してんの、やめてよ!そんなの撮らないで!!」
 だが、九条に命じられたのは、おそらくこれだったのだろう。紫苑もまた、あたしの声など聞こえないように、撮影に没頭する。
 背徳の行為はどのくらい続いたか。ついに堪えかねたような呻きを上げ、九条は動物めいた雄たけびをあげると、瀬里奈の身体を抱えたまま椅子から立ち上がり、そのままアメフトの選手の如く、彼女の身体もろとも突っ込んできて、あたしが突っ伏している作業台に押しつける。
 「‥‥‥!!」
 息を呑むとはこのことで、二人の身体は文字通り、あたしの眼前で交わっていた。さながらチークダンスでも踊るかのようにぴったり抱き合っているが、瀬里奈の身体は腰ほどの高さの作業台と九条の身体に挟まれ、腰はぴったりと密着している。
 「あくっ‥、くふぅん!」
 密着した腰から、ぬちゃりと卑猥な音が聞こえると、瀬里奈は官能とも苦鳴ともとれる声を漏らす。しかし、男のものをより深くまで咥えこもうとするかのように、抱きついたまま腰をくねらせる。
 「まったく、お前はいやらしい女だな」
 身体を押し当てたまま九条が腰を振るうと、再び接合部からくぐもった音がする。貫かれた瀬里奈は髪を振り乱してよがるも、抱きついた手に力を込める。薄笑いを浮かべたまま、九条は二度三度と腰を入れ、やがてリズミカルに前後し始める。
 肩に垂れた黒髪が汗まみれの身体にへばりつき、閨事の匂いが漂ってくるなか、あたしの目の前で瀬里奈は立ったまま九条と交わって、‥いや、犯されていた。激しい責めに瀬里奈の顔はひき歪められ、泣いてる様な喘ぎが口を割る。上体は抱きついたまま、片足を相手の身体に絡ませ、立ったまま腰を一心に振るい続ける。
 「おっ、おっ、おっ、さぁ‥いくぞ!」
 感極まった声で九条は、片手で足を抱えこみ、腰の動きをいっそう速めると、瀬里奈の喘ぎも悲鳴じみたものに変わっていく。
 「あっ、あっ、あっ、あふぁ‥‥、あうぅ‥ぅうんっ!」
 首を大きく仰け反らせ、瀬里奈の口から一際高い叫びが響くと、あれだけ激しかった動きが嘘の様に治まる。抱き合ったまま、何度か身体を揺すると、彼女の口から力ない声がこぼれる。ようやく二人の身体が離れると、瀬里奈はくずおれるよう床にへたりこんだ。九条はその様子を、至福の表情を浮かべて見降ろしていた。


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