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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第5章 教育-23

 しかしあたしの必死の制止は無視され、ブラウスとブラジャーが制服の後を追い、豊満な胸が震えながら現れる。今まで授業で着替えが一緒になることはあったけど、瀬里奈の裸を見るのは初めてだった。少し乳輪が大きく、重そうな乳房が揺れる様は圧巻だが、この状況では九条を喜ばせるにすぎない。スカートに手をかけたところで九条は脱ぐのを止めさせ、どうだと言わんばかりの表情を向ける。
 「何故こいつは俺の言うことに逆らわない?それは俺に従うことが正しいと理解しているからだろ」
 「馬鹿言ってんじゃないわよ。何したか知らないけど、瀬里奈が正気だったら、あんたなんかぶっ飛ばしてるわ!」
 「‥沙羅、どうして直哉様に従うことがおかしいと思うの?直哉様のおっしゃることは正しいし、とても良いことなのよ」
 上半身が裸の親友は先に同じく、夢見るような表情で答える。一体瀬里奈は何をされたと言うの?今朝、喧嘩した時の瀬里奈は確かに正気だった。なのに今では、九条を崇拝する狂信者の如き変貌を遂げている。そう言えば、しおりんは医務室で生徒が従順になるまで約半日かかるって言ってた。それじゃあ‥
 「‥まさか、あの後瀬里奈を‥」
 我知らず洩らした呟きに、九条は目ざとく反応した。
 「ああ、そうさ。彼女は今朝お前らが喧嘩別れした後、急に気分が悪くなってな。たまたま通りかかった俺が医務室に運んでやったのさ」
 「嘘、そんなわけあるもんか!」
 「ハハハ、そう言えばお前は嘘を見抜くのが得意らしいな。じゃあ本当のことを教えてやろう。お前のお友達に一服盛らせて、ここへ連れ込んだのさ。もちろん、それだけじゃないぞ」
 野卑にぎらつく瞳が、最悪の事態を雄弁に物語っていた。頭に血が上るのを覚えながら、それでも信じたくない気持ちでいっぱいだった。
 「あんた、まさか瀬里奈に‥」
 「ああ、頂いたさ。なかなかいい身体をしてるから、教育する前に少し楽しませてもらったぜ。見ろ、このでかい乳を。揉みごたえが堪んねえ‥」
 「こっ、この野郎っ!」
 怒りと悔しさと絶望がないまぜになった感情に突き動かされ、あたしは大声で喚いた。こんな腐った性根のくそ野郎に、瀬里奈が、瀬里奈が‥
 目の前が真っ赤になるほど頭に血が上り、嘲るような笑みを浮かべた男がどうしても許せなかった。こいつは絶対許さない、絶対に!心の中でそう唱え、喚きながら夢中で動かない身体を動かそうとしたが、麻痺の残る身体では身を起こすことすらできなかった。あたしは憎悪に満ちた目で、九条を睨みながら、心の中では泣いていた。
 「ふんっ、お前がいくら喚こうが、事態は何も変わらねえよ。俺の教育は絶対だからな」
 言葉も終わらぬうちに、九条は傍らの紫苑を引き寄せ、後ろから抱きすくめる。いやらしい手が制服の上を這いまわるのに、彼女は抵抗の素振りも見せず、為すがままにされている。白い項に舌を這わせ、九条が勝ち誇ったような眼を向けてくると、こめかみのあたりで血管がぴくぴく震える。


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