どこにでもある ただ ちいさなおはなし1-16 サクリサクリ、雪を踏む音だけが響く。 上着の上にマントを羽織り雪原の中を歩く。 その足跡には独特の形が残る。 空は澄み渡り星と、人々の光がキラキラと輝いていた。 はぁっと白い息を吐く。黒い鼻と長い髭がヒクヒク動いた。 「さあて、みんな何処にいるのやら。まさかオレだけって事はねーな」 パイプに葉を積め火を持っていたランプから着けた。 まだまだ道のりは遠いようだ。