どこにでもある ただ ちいさなおはなし1-13 火がどんどんと燭台に着いていく。 油が燃えて匂いが立ち込める。 明るくなる場内。 しかし、人影は無く、主の居ないままの城。 時間を巻き戻すようにどんどんと昔の姿に戻っていく。 かつてて敵襲に襲われたときに壊れた調度品も全て。 早く早く帰っておいでと、言わんばかりに。 しかし、まだ、他人から見れば、それはただの大きな島のままだった。