第1章-男と少女--6
「…意地悪なんですね…」
少女が言うと拓矢は
「そうだよ」と笑う。
そして「こんな男(ヤツ)だけど
まだ監禁されたい?」意地悪く
ニヤリとしながら問い掛ける。
きっと、嫌がることを
期待していて
わざとそう聞いたのだろう。
だが、少女の反応は
意外なものだった。
「…そんなことじゃ
私、諦めませんよ‥
お兄さんがSなら尚更…」
真剣な顔で少女は
挑発するように笑う。
「サドに向かって…
やけに挑発的だな」
意味深な笑みに負けじと
そう答えると
少女はまた言った。
「私を
監禁してください…」とー。