すべては必然に-10
「大川さんが復帰してしまったら、私の夕飯が心配だし」
ちょっとしんみりした空気をそらしたいと思って言ったのに・・・
大川さんは大笑いした。
「安心しろ。陽菜。もう会社勤めはしないから。
好きな仕事だけ引き受けるつもり。夕飯は毎日作ってやるよ」
大川さん・・・・
それは最高です!
「生活費は私も出すから!」
山田が聞いたら呆れそうな言葉を鼻息を荒くしていった私に
「陽菜ちゃん。この依頼書見てないの?」と
大川さんは依頼書をひらひらさせて笑いながら言った。
見てません。
見ちゃいけないような気がして。
「俺、1つのデザインで陽菜ちゃんの半年分ぐらい稼ぐよ?」
何それっっ!
「・・・・今日はステーキが良い」
大笑いした大川さんは
「了解」
と、依頼書をテーブルに放り投げた。
「陽菜ちゃん。スポーツしようか」
まだ笑いがおさまらない大川さんに私からキスをする。
「ストレス発散には運動よね」
私たちは手をつないで寝室のドアを開けた。
Let's play a sport together.