第4章 会合-33
言い捨てるようにそれだけ言うと、あたしはしおりんの返答も聞かず、くるりと背を向け、この場から去ることにした。これ以上の論議はどうせ平行線をたどるだけだし、下手に言いくるめられては敵わない。
とは言え、勢いよく啖呵はきったものの、胸の内では大人しく先輩の申し出に従うべきだったかという考えと、あくまで報道部として敢然と調査を続けるべきと言う考えがせめぎ合っていた。
「ちょっと、沙羅!」
喫茶店を出るところで追いかけてきた瀬里奈の声がかかるが、あたしは迷いを振り切るかのようにそのままズカズカと出ていく。
そうよ、肚は決まったわ。きっとこの決断は間違っていない。だって、あたしはジャーナリストなんだから。
指先の血を、妖しい唇が舐めとるのを見ながら、俺は第二ラウンドへ突入することを断念した。
性交の時とは別種の快楽に浸る女は、どこか得体の知れない雰囲気を醸している。散々女は抱いてきたつもりだったが、こんな気分になったのは初めてだ。
とは言え、激しい射精願望までなくなったわけではない。いきり立ったままの陽根を隠しもせずにソファから身を起こすと、蕩けそうな瞳で見つめる年上の女と目が合った。
彼女の望みは言わずもがなである。口の端が吊りあがるのを覚え、俺はその望みを叶えてやることにした。
「きゃあっ!」
きちんと整頓の行き届いた執務机に、ものも言わず、女教師を乱暴に押し倒す。悲鳴が上がるも、そこには驚きより官能の色が濃く、抗う様子は一切なかった。
桜井先生は両手で組み敷かれたまま、自分を見下ろす生徒に期待のこもった眼差しを向ける。そうだ、教育の行き届いた女はこうでなくてはならない。
嘲るような笑いを洩らし、期待に応えるべく、紺のジャケットの上から胸元をなぞる。彼女の口から、ふぅ、と大きな息がこぼれる。
ジャケットのボタンを外し、前をはだけると、ブラウスの下ではふくよかなバストが息づいていた。ブラウスのボタンも外し、胸元を一気に掻き開くと、ブラに包まれたボリュームたっぷりの乳房が現れる。
桜井先生にはもっとセクシーな下着が似合うのだが、学院では怪しまれないよう普通の品を身につけるよう命じてある。だから色気のないブラなど剥ぎ取ってしまい、乳輪が大きく、左の乳房の付け根にほくろのある、俺の所有物を露わにする。
「はぁ‥ん‥」
乳首を口に含み、舌の上で転がすと、悦びの声が耳を打つ。熟れた身体はそれだけで感じてしまうのだ。そもそも俺以外の男には身体を許さぬよう躾けてあるから、欲求不満がたまっていたのかもしれない。