淫乱母子3人合流-3
「まあ良い、その詮議は後ほどいたします。で、母上、他にございませぬか。ほうほう、竿之介のお玉の裏にほくろが三つあるとな?竿之介それは真か?」
「し、知りませぬ。そんなところ見た事もございませぬ」
「ならば姉が調べてみよう。竿之介、袴を脱いで犬のようになりなされ」
「ひっ、竿之介は武士の子にございますよ。例え姉とは言え、そんな屈辱的な恰好はできませぬ」
「何と申すか。武士に有るまじき行為は姉の着物の匂いを嗅ぐ事じゃ!」
お満は竿之介を睨んだ。
「もう勘弁して下され、わ、わかりました。確かに母上しか知らぬ事ばかりです。姉上を信じますからもう許して下され」
竿之介は両手を合わせてお満に謝った。
「わかればよい。それはそうと、竿之介はまだ姉の着物のお股の部分の匂いを、嗅ぎたいと思うておるのか?」
「い、いいえ、そ、そのような事はもう思ってはおりませぬ。それは竿之介が小さき頃の話ですぞ」
竿之介は慌てて否定した。
「別にいいのに」
「ああっと、でも、嗅いでもいいかなあ。なあんてね」
「どっち?」
お満は竿之介を睨んだ。
「すみませぬ。嗅がせて下され」
「ならば初めからそう言えばよい。減るものでもないから良いぞ」
自分の子供たちの変態模様を見ていたお敏は頭を抱えた。
『嘆かわしや。本にそなたらは母の子かえ?何処で育て方を間違うてしもうたか…』
「何を仰いますやら母上。間違うことなき母上の子ですよ。何せ娘の体を使うて女の悦びを知ろうとなさる母上ですからね」
『しっ、しっ、竿之介が聞いて居りまする』
「姉上、それは一体どういうことですか?」
いつも威厳の有った母親像と、東と西ほど掛け離れた姉の言葉に、違和感を持った竿之介は聞いた。
お満はニヤリと笑うと、さっきまでのお敏のやり取りの詳細を竿之介に話始めた。
お敏は慌ててお満の邪魔をしようとして、お満の耳元でわーわー叫んでいたが、
「うるさい!邪魔するなら、もう取り憑かせませぬぞ!」
のお満の一言でシュンとなった。
静かになったお敏を見ながら、お満は楽しそうに続きを話した。
「え―――、まじで、ただの淫乱ババアじゃん」
全てを聞いた竿之介のその一言で、お敏は死んだふりをした。
「ほほほ、母上、1度身罷った人は2度は身罷りませんよ」
生前は怖くて近寄り難かったお敏を身近に感じて、お満は楽しそうに笑った。