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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第3章 調査-18

 いつにない義憤を覚えるも、頭の中の冷静な部分が打開策を考える。事の真相に近づくためにはどこから攻めるべきかしら。この件に今泉先生が関与しているのは間違いないが、黒幕とも考えにくい。彼女を問い詰めたところで、トカゲの尻尾切りよろしく、切り捨てられては元も子もない。綾小路家の調査部を使って徹底的な調査を依頼することもできるが、その綾小路家自体怪しい以上、頼るわけにもいかない。少なくとも容疑が晴れるまでは、独力で調査するのが望ましい。
 取っ掛かりがあるとすれば、やはり生徒会長、九条直哉と副生徒会長、桐生早紀の両名かしら。彼等がこの陰謀に加担している可能性は高いが、薫のように従順な性格にされ、利用されているとも限らない。どちらにせよ、彼等から薫と話し合った時の状況を聞き出して、何らか情報を引き出すのが賢策でしょう。
 パソコンから閲覧履歴を消しながら、九条会長の容貌を思い浮かべてみる。政財界の大物を見慣れている私の目には大した人物に映らなかったが、今にして思えば、その彼が選挙で薫に打ち勝ったのは、学院に潜む黒幕の工作によるものだったのかしら。
 完全に履歴が削除されたことを確認し、椅子の背もたれに身を預ける。大きくため息をつき、明日、九条会長と接触を持ってみようと考える。事態の進展を図るにはそれがベストでしょう。そう考えている者が別の場所にもいるとは夢にも思わず、私は図書館を後にした。


 「やっぱり地下でしょうか‥」
 沙羅さんと瀬里奈さんが帰られた後も、画像とにらめっこを続けていましたが、先ほど、さすがにこれ以上得るものはないと結論づけました。
 しかし目新しい事実がなくとも、画像から得た情報をもとに推測を行うことはできます。酷使していた目の周りを揉みながら、頭の中で要点をまとめ上げます。
 ダクトが部屋の上部を通っているのは、これが換気口だからと考えられます。それにこの部屋には窓がありません。単に映ってないだけとも考えられますが、照明の当たり方や、壁紙に紫外線による劣化が見られない事から考えても、ないと考えるのが妥当でしょう。もっとも地上階にも窓のない部屋はありますが、換気口のことも考えれば、地下室と断定するのが道理と言えます。
 これでまたひとつ手掛かりを得ましたが、それは同時に危険に近づくことでもあります。本当はこの調査から手を引いてしまいたい。でも、お二人はきっと解決するまで止めるつもりはないでしょう。何よりこの事件に関与するきっかけを作ったのは、パンドラの箱を開けてしまった私の罪。どうして二人を責められましょう。
 ですから私にできるのは、一刻も早くこの事件の黒幕を暴きだし、また元の退屈ながらも幸せな学院生活に戻ること。それが唯一の切なる願い。
 それにしても、連日女性が男の方を誘惑したり自慰に耽るところを見ていたせいか。昨夜は就寝前に我慢できず自慰に耽ってしまい、このままでは気が変になってしまいそう。せめてこれが鮮血が飛び散る映像とか、内臓がはみ出し、断末魔の苦しみにもがく映像なら、飽く事無く何時間でも見れますのに‥


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