フラッシュバック-1
〈2.フラッシュバック〉
――真雪は全裸で白いシーツの上に寝かされていた。そしてその身体に男が覆い被さっていた。
「いやっ! いやなの! 離れてっ!」
「真雪さん、イくよ、もうすぐ、イく……」
板東は真雪に腰を押し付けながら激しく身体を揺さぶっていた。
「な、中に出しちゃだめです! 主任、やめてっ!」
真雪の目からは涙が溢れ、頬を伝って枕を濡らした。
「よく考えてご覧、君は全裸だ、そして僕を中に受け入れている。今さら何を迷うことがある?」
「あたし、あたし……」
「君だって、僕とこういう関係になりたかったんだろう? カラダは感じてるみたいだ。正直だね」
ふふっと笑って板東は腰の動きを速くした。
「感じてなんか、いません。だから、離れて! あたしから離れてください!」
真雪は板東の胸に両手を当てて強く押しやった。しかし板東の身体はびくともしなかった。
板東は全身汗にまみれ、目を固く閉じて喘いでいる。
「イくよ! イく! 出、出る、出るっ! うううっ!」
「いやあーっ!」
真雪は絶叫した。
びゅるるっ!
板東の動きが止まり、真雪の中に深々と差し込まれたモノがびくびくと脈動した。
びくっ! びくびくっ! びくん、びくん……。
真雪の中に、容赦なく板東の欲望が弾けだされた。
どくどくっ! どくっ! どく……どくん……。
「いやあーっ!」
真雪の身体が大きく跳ね上がり、彼女を抱いたまま眠っていた龍は驚いて飛び起きた。
「まっ、真雪、ど、どうしたの?」
真雪は上半身を起こし、はあはあと大きく肩で息をしていた。
「悪い夢でもみた?」
そう心配そうに問いかける龍の身体を、真雪は出し抜けにぎゅっと抱きしめ、目に涙を溜めて呟いた。「龍、龍……」
「大丈夫。ほら、落ち着いて」
龍は真雪を抱いたまま、髪を優しく撫でた。