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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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嫉妬......-2

「やっと寝たみたいだな....」
私と香澄は笑美と美菜ちゃんに毛布と布団を掛けた。
「そうだな....」
私達は座り直して再び飲み始めた。
「この二人がフラれたって....フッたのは純だよな?」
「うん....」
「なんで?」
「アイツ亜梨紗の事が好きだったみたいだ....」
「亜梨紗って....まさかまだ茉莉菜の事....」
「正直、私にはわからない......」
「わからないって....」
「アイツの話を聞く限り亜梨紗の事を本気で好きみたいだ....」
「話を聞いたって?」
「アイツが情けない顔をしてるから強引に聞き出した....亜梨紗に告白されたって....アイツの話を聞いていると....アイツが亜梨紗の事を好きだってわかったから....私、アイツの背中を押しちゃたんだよな......」
「押しちゃたってお前....お前は笑美ちゃんの....」
「せっかく教えてもらったのにムダにしちゃったな....」
「なんで?」
「だって私..アイツの友達だから....アイツの話を聞いていたら....アイツの亜梨紗に対する気持ちが....ニブい私にもわかってしまったんだよ!そうなったら....アイツの背中を押すしかないだろ!」
「梓......」
「笑美にも美菜ちゃんにも悪い事したって思ってるよ....でも......でも......」
「もういいよ....梓は間違っていないよ....アイツが亜梨紗の事好きなら......友達として背中を押してやらないとな!」
「ありがとう..香澄....」
「でも....亜梨紗って卒業すると直ぐにウィーンに戻るんじゃなかったっけ?」
「あっ!そういえばそんな風に聞いたような....」
「お姉ちゃん!それ本当?」
「香澄さん!それ本当?」
笑美と美菜ちゃんが飛び起きて、同時に叫んだ。
「お前達聞いていたのか」
二人は頷いた。
「純兄ちゃん..知っているのかな?」
「さあな....でもそれは二人の問題だ!周りが口出す事じゃないよ!」
「香澄の言う通りだよ!勝手に私達が純に告げ口しておかしな事にならないとは言えないからな....だからな!」
「うん....」
二人は頷いた。



「おはよう亜梨紗!今日はピアノはいいの?」
待ち合わせ時間の少し前に瑞希が現れた。建国記念日の今日、休みなので午前中に瑞希と待ち合わせたのだった。
「今日は午後からなんだ....それより何かいい事あったのか?」
「わかる?あのね!聞いてくれる?」
「言いたいから呼び出したんだろ!」
「へへへ....そうなんだけど......」
瑞希は嬉しそうに笑った。
「ところで....亜梨紗!今日用事があったんじゃない?」
「なんで?」
「昨日の電話でそんな感じがしたから......」
「あるといえばあるんだけど....直ぐに終わるから....」
「本当に良かったの?」
「瑞希は気にしなくてもいい....チョコを買いに行くだけだから......」
「えっ?チョコ?」
瑞希が目を輝かせて聞いてきた。
「アタシがチョコなんておかしいかよ....」
「そんな事ないよ!やっぱり亜梨紗も女の子だったんだね?」
「もういい!やっぱり止めた!」
「ゴメン!そんな事言わないで一緒に買いに行こうよ!実は明日隼人君がこっちに出てくるの!」
「それは良かったな!」
「うん!で、どこに買いに行くの?」
「名前は忘れたが、この前姉さんが買って来てくれた店のが美味しくてな!」
そんな事を言いながら歩いていると、目的のお店が見えてきた。


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