〈選ばれし美肉達〉-11
集団による平手や言葉での暴力と、拘束されての変態的な遊戯に、心の底から震え上がっていたからだ。
この檻から出られなければ、間違いなく自分も同じ悲劇に遭う……その決定事項に抗うには、優愛は弱すぎたのだ。
専務から部下に携帯電話は手渡され、またも数人の部下達は消えた。
きっと優愛を装い、奈和を誘い出して拉致する……銭森姉妹の悲劇は、またも周囲を巻き込んだ……。
『さて、お前の部下を少しだけ借りるぜ。コイツらの乗ってきたパトカーも返さなきゃまずいし、コイツの車もスクラップにしなきゃいけないしな』
八代はまだ優愛を解放する素振りを見せない……いや、それどころか新しい檻が運ばれてくる……その二つの檻は、静香と奈和を監禁する為の物だ……。
『景子……お前はイイ女だよなあ?本音を言えば、俺はお前と離れたくないんだ……』
「……なに言ってんの?……早く優愛を檻から出しなさいよ!」
檻の中に手を入れ、またも髪に触れてくる八代に景子は怒鳴った。
この刑事の皮を被った犯罪者を、殺しても足りないくらいに今は憎んでいる。
まさか約束は破るまいと、その眼光は鋭さを増していた。
『麻里子は勿体無いコトをした……でもな、俺はお前の方が好きなんだよ……』
「はあ…?なに言ってる……!?」
八代は両手を檻の中に入れると、景子のスーツのボタンを外し、裾をスカートから引き抜き始めた。
その表情はグニャグニャに崩れ、あの仏頂面の八代と同一人物とは思えない程だった。
「なに考えて…ッ!!やめろテメェ!!!」
ガシャン!と、身体を檻に衝突させて足掻くが、手首と膝を檻に固定させられていては、その抗いは微小なもの。
スーツとYシャツは捲られ、怒鳴り散らす頭を覆い隠す。
「八代ッ!!まさか貴方、喜多川先輩に…ッ!!」
「お姉さぁんッ!!だ、誰か来てぇぇ!!」
スカートも捲られて腰巻きのようになり、破れていたストッキングは全て引き剥がされた。
白地に黒いステッチの入ったブラジャーとパンティーだけが、景子を全裸から守っているだけだ。
『あんな薄気味悪いオヤジに汚されるなんて……可哀想な景子……』
「き、気色悪いのはテメェの方だあッ!!やめ…ッやめろおぉ!!!」
八代は檻を跨いで乗り掛かり、ブラジャーのホックを外して胸元に手を滑らせた。
成人女性とは思えぬくらいに小さな胸肉は、八代の掌にスッポリと覆われた。