搾乳♭-1
「それで僕たちは、どこへ行けば良いんだい。汐莉姫」
少々バツの悪い俺は風向きを変える為、不機嫌そうな汐莉に伺いをたててみた。
「……」
その問いに沈黙で答えるかの様な汐莉の態度に、車中は微妙な雰囲気になるかと思われた時。
「ねぇ、もう一回行ってみて」
少女は目を輝かせ、そう言葉を発した。
「もう一回って、何を?」
意外な反応に、呆気にとられる俺。
「お願い、汐莉姫って」
何気ない一言が、少女の琴線に触れた様である。
「汐莉姫、どちらに向かいましょうか?」
少々の間を置きながらも、先日の後ろめたさも手伝い機嫌をとり同調する事にした。
「あの、その、美里亜ちゃんに聞いたんだけど、汐莉も行ってみたいの」
汐莉は本来の目的を思い出したかの様に言葉を続ける。
「行ってみたいって、T.D.L.なら何度も行ってるんじゃないの? 先月も家族で行ったって、お母さんが言っていたけど?」
会話の流れに違和感を感じつつ応対してみる。
「っ、あの、T.D.L.じゃなくて…… あの、ほ、ホ、ほて、ホテっ ホテルに入ってみたいの。美里亜ちゃんも、この後先生とホテルに」
顔を真っ赤にして何とも愛らしい事だが、小学生がホテルとは世も末である。
もっとも今どきの小学生にとっては、ラブホもアミューズメント感覚なのだろうか?
「ホテルって、何をするところか知ってるの?」
助手席の汐莉を改めて眺めながら聞いてみた。
フレアのミニスカートから伸びる生脚が妙に艶めかしく感じる。
この前は気にも留めなかったが、胸元の膨らみも少なからずあるのがブラウス越しに見て取れる。
「お願い、汐莉を連れて行って。それで、その、この前みたいにっ、お兄ちゃんのミルクを…… 汐莉、美里亜ちゃんみたいに綺麗になりたいの 恵利子お姉ちゃんみたいになりたいの」
そこで一呼吸おいてから、汐莉は更に言葉を続ける。
「お願いだから、汐莉にもいっぱい、いっぱい頂戴。お兄ちゃんの言う通りにするから、ミルク飲ませて」
汐莉の顔は、すでに上気し赤みを帯びていた。
「はい、姫」
ここまで言うなら親に告口される心配も無いし、断る理由も無い。
どうせ憧れの恵利子はもう他人の“物”になってしまった。
ならばせめて、その妹を……
どす黒く身勝手な欲望が鎌首を擡げ、“俺”に悪魔の囁きをする。
汐莉も恵利子も元をたどれば、同じD.N.A.のはずである。
俺がちょっと気を許した隙に、恵利子が他人の“物”になったのであれば、その妹の汐莉を今の内から“物”にしてその成長を待てば良い。
何も嫌がる相手をレイプする訳ではない。
本人が欲しがる物を存分に味あわせてやるだけの事である。
開き直り勝手な理屈で、自己正当化をする。
恵利子に対する喪失感から、俺はこの時から狂い始めていた。
大学生の叔父と小学生の姪との異常な会話の後ではあったが、ラブホまで移動する車中の会話は至って健全なものであった。
汐莉の学校での出来事や家族間の事など、子供ならではの視点で語られる屈託の無い話に概ね俺は聞き役に回った。
たとえそれが幼い少女相手の会話だとしても、上手に話を聞いてやる事も重要なコミュニケーションだと俺は思う。
事実汐莉の心は、今まで以上に開き始めている事が数時間後に実感出来る事となる。
車を30分程移動させてると、以前利用した事があるラブホに到着する。
ここは郊外のラブホテルで、その敷地内にペンション風の戸建ての建物が点在する。
その建物脇に車を寄せればすぐ個室である。
なにぶん、連れている相手が相手であるので、万が一にも人目は避けたい理由でここを選択した。
室内にはゲーム機も有り、まさに汐莉にとってはゲームセンター感覚であろう。
「わぁ〜、可愛いお部屋」
汐莉は無邪気に目を輝かせてそう言うと、室内を隈なく物色し始める。
先日とは大きく状況は違い、誰に遠慮する事も無い。
暫くははしゃぐ汐莉に付き合っていたが、それも長くは続かなかった。
「姫、そろそろミルクの時間です」
そう言いながら、華奢な汐莉の身体を引き寄せる。
先日同様、その身体からは少女特有の甘い香りがそこはかとなく薫る。
「汐莉姫、これから美里亜ちゃんも知らない事を教えてあげる」
文字通りお姫様抱っこでベットまで運ぶと、意味深な言葉で汐莉の興味を誘う様に耳元で囁いてみた。
衣類におかしなシミやしわを残しても不味いので、ブラウスとミニスカートは早々に脱がせたい。
しかし相手の心中を察すると、そうそう簡単に事を運ぶ訳にもいかない。
「綺麗だね」
歯が浮く様な台詞と共に、ブラウスの上から胸の膨らみの微かな弾力を確かめ始める。
「なんか、くすぐったい」
顔を赤らめ俯く仕草が、何とも愛おしい。
時間をかけ、緊張を解く事に務める事30分。
漸く、ブラウスのボタンに指先を掛ける事にする。
特に抵抗は見せないが、肩が微かに震えている事が解る。