〈渇きゆく大地〉-1
……蒸した風が吹き抜け、赤土の埃が舞い上がる。
四季の移ろいが曖昧なこの国では、スコールに濡れた大地を乾燥させるのは容易い。
高い塀で囲まれた広大な敷地に、数本の樹木が植えられている。
その中の、中世の牢獄を思わせる巨大な建造物の傍にある樹木に、人垣が出来ていた。
そこに集う褐色な肌をした男達……唯一と言える娯楽に笑顔を浮かべ、黄色い歯を見せる……時には驚き、時には笑う……その樹木はユサユサと揺れ続けていた……。
『どうだい、洗い立ての便器は。やっぱり使って気持ちいいよなあ』
『ヒヘへ……髪も綺麗に洗ったみたいだな?艶々して堪んねえや』
大きな樹木の太い枝の下、その人垣の中心には一人の女性が吊り下げられていた。
ホールギャグを咬まされ、手足に枷を嵌められた、全裸の瑠璃子だ……。
「ふはッ…ふはッ…あぁぁぁぁ!!!」
身体を洗っても水滴を拭かれなかったのか?
その全裸の身体はビチョビチョに濡れ、それは頭髪も例外ではなく、乾燥した風に巻き上がる土埃に、白い肌は早くも汚れていた。
『いつ揉んでも気持ちいいな。コイツの胸はよぉ』
『コイツはお前以上に「気持ちいい」ってよ?見ろよ、この顔』
「はごぉ…!!ごぷッ!!がぶ!!」
口と秘穴を男の性器で貫かれ、瑠璃子は悶えていた。
この大地で朽ちる運命を決められた〈あの日〉以来、繰り返されてきた恥辱の宴。
毎日、昼夜を問わず吸われ、噛まれた乳首は黒ずみ始めており、陰毛に到っては無惨にも毟り取られて、ピョンピョンと数本が生えているだけ。
それは昆虫の触角のようで、無様にも程がある恥部に成り果てていた。
(……い…や……い…やあぁぁ!!)
まだ瑠璃子の精神は壊れていなかった。
膣内への射精に怯え、子宮内に走る衝撃に悲鳴をあげ、新たな肉棒の挿入に泣き叫んでいた。
『誰だよ、一晩置いておくと絞まり具合が良くなるって言った奴は?たいして良くねえぞ?』
『へっへぇ…誰か抜け駆けしてヤッちまったんじゃないか?』
男は入れ代わり、弛緩の始まった秘穴を貪る。
多少の絞まりの悪さを差し引いたにしても、瑠璃子のグラマラスな肉体は魅力的なのだから。
男が果てて肉棒を引き抜くと、夥しい量の精液が赤土に垂れる。
子宮から溢れ出る前に肉棒を突っ込まれるのだから、無理もなかった。