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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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ライバル宣言?-4

「笑美ちゃん!どうしたの?ボーっとして....お昼食べに行こう!」
友人が私を誘いに来た。
「あっ....ゴメン....考え事してた....それじゃお昼食べに行こうか....」
食堂で昼食を食べていると
「笑美ちゃん!どうしたの?元気がないみたいだけど....」
友人が話しかけてきた。
「そうかな....」
「うん....もしかして....恋の悩み?」
その言葉に不覚にも顔が真っ赤になってしまった。
「当たっちゃたみたいね....葛城先輩の事?」
「えっ?どうして?」
「あんたを見てればわかるって!」
「私ってそんなにわかりやすいかな....」
「うん!」
友人は大きく頷いた。
(でも....純兄ちゃんはわかってくれないんだけどなぁ....)
その時、私の後ろに座った女の子達の話し声が聞こえて来た。
「ネェ聞いて!ここに来る途中で見かけたんだけど....葛城先輩と姫川先輩が二人でお昼ご飯を食べてたの!しかも姫川先輩の手作りのお弁当を!」
「それ!本当?」
「うん!楽しそうに笑いながら食べてたわ!」
「あの二人ならお似合いよね!」
「うん!羨ましいなぁ....」
「あんた鏡を見た事あるの?」
「ちょっと!それどういう意味よ!」
「あんたと姫川先輩とでは、月とスッボン!夢を見るだけ無駄よ!」
「別にいいじゃない....私の自由でしょ!」
「そうだけど....でも....葛城先輩....この前..一年の子とお昼食べてたって聞いたけど....」
「それ私も聞いたけど....葛城先輩にとっては妹みたいな子なんじゃない?姫川先輩に比べると....ね?」
「そうよね......」
その言葉は私の胸に突き刺さった。自分でも気にしてた事だったからだ。
(美菜お姉ちゃんもライバルなのか....)
しかし、自分でも不思議な事に嫌悪感は湧いて来なかった。美菜お姉ちゃんは人見知りする私に笑顔で話しかけてくれたりして、私の理想の女性の一人だった。亜梨紗さんの事はよく知らないので、純兄ちゃんを取られるのはイヤだったが美菜お姉ちゃんなら....なんとなく納得出来た....もちろん選ぶのは純兄ちゃんだという事はわかっているけど....
「笑美ちゃん!気にする事ないよ!」
友人が小声で話しかけてきた。
「えっ?」
「あんたも姫川先輩に負けないくらい可愛いよ!ルックスじゃ負けてないって!」
「ありがとう....ウソでも嬉しいよ....」
「ウソじゃないって!あんたは知らないかもしれないけど....あんたは人気があるんだよ!姫川先輩と人気を二分してるんだよ!」
「それが本当なら嬉しいけど....」
いくら人気があっても純兄ちゃんに好きになってもらえなければ意味がないのだ。
「大丈夫!自信を持って!」「うん....ありがとう....」
私達は教室に戻る途中でそんな話をしていた。ふと前を見ると純兄ちゃんが立っていた。
「私!先に行ってるね!」
「えっ?あっ!ちょっと!」
友人は私の返事を聞かずに走って行ってしまった。
「純兄ちゃん....お昼どうしたの?」
「えっ?」
「あっ!ほら!私が作るって約束してたのに作れなかったから....」
「ああ....姫川さんにわけてもらったんだ....」
「そうなんだ....」
そこに美菜お姉ちゃんが来た。
「お待たせ!あっ!笑美ちゃんいたんだ!」
美菜お姉ちゃんが笑顔で話しかけてきた。
「うん....お昼を食べて教室に戻る途中なの....」
「ふぅん....そうなの....行こう葛城君!」
美菜お姉ちゃんは純兄ちゃんの手を引っ張って歩いて行った。私はただ見送るしかなかった。お昼からの授業中に美菜お姉ちゃんからメールが届いていた。


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