裕樹の部屋で-5
「ひゃああん」
体をのけ反らせた結衣。それと同時にその股間は一気に弛緩してしまった。その瞬間を見極めた裕樹は自身の膝頭を結衣の太ももの間に割り込ませた。
股間に隙間が出来ると、再び裕樹の手が結衣のパジャマのズボンに滑り込んだ。もう障害物は無い。裕樹の人差し指が下着の上から結衣の卑猥なワレメの上をゆっくりとなぞった。
ヌチュリ。
思った以上の柔らかさと、想像以上の結衣の状態に裕樹は興奮した。
「パンツ、メチャ濡れてる…」
上ずった声で裕樹が結衣の状態をつぶやいた。
処女の結衣にとっては、これが限界だった。羞恥心、背徳心、恐怖心、それと極限状態の中での快感。色んな感情が一気に昂ってしまった結果、
「うええええええん」
結衣は子供のように泣きだしたのだ。これには裕樹も吃驚した。気の強い姉が泣きだすとは思わなかったし、ましてや結衣のこんな泣き方を今まで見た事も無かったのだ。
「ええん、虐めるんといて、虐めんといて、うえええええん」
この状態の女を前にすると男はどうなるか?
裕樹もご多分に漏れずに、ある種の反応を示した。
そう、女の涙の前に男はオロオロするのなのだ(一部のSを除く)。
「ご、ごめん、結衣、いや、お姉ちゃん、もうせえへんから泣きな、なっ、なっ」
裕樹は覆いかぶさっていた結衣から体を離して、結衣の肌けたパジャマを直そうと手を伸ばした。
そこへ全く予期しなかった結衣の平手が飛んできて、裕樹の頬を思いっきり引っ叩いた。
「アホーッ!」
結衣は裕樹の耳元で叫ぶと、素早く身を起こして裕樹の部屋から飛び出して、自分の部屋に駈け戻った。結衣はそのままベッドに飛び込むと、顔を枕に押さえつけながら再び「わーん」と泣きだしたのだ。
裕樹は一晩中聞こえる結衣の忍び泣き声を聞きながら、痛む頬をさすりつつ、罪悪感に身を捩らせて一睡も出来ずに一晩を過ごしたのだった。