]X 垂涎の桜貝-1
・・・憧れの少女・・・
2006年7月23日 日曜日 晴れ
空は高く抜ける様な青空である。
それは新社会人、福井美涼にとって新しいスタートを切るに相応しい日でもあった。
そしてこの男、千章流行にとっても大きな変換点となる日である。
若干の喪失感こそあったが千章流行もまたこの日、裏の顔である「連続強姦魔」とは違った生活を送っていた。
千章流行が「理想の少女」とのセックス、その行為に憑りつかれている事に違いは無かったが、もちろん生きて行く上でそれだけの活動では無い。
少なからずの人間関係も有しており、交友関係もある。
千章とのノルマを果たし解放された福井美涼との別れから一週間後のこの日、千章は恐るべき事実をその少ない人間関係より知り得る事となる。
千章の中学時代の憧れの存在である石崎佑香が、出産直後に亡くなっていたと言う事実。
佑香が結婚したと言う話は、同様に友人より伝え聞き知ってはいた。
しかしその後の出産と直後の死亡の事実は少なからず千章を驚かせた。
そして千章を驚愕させたのは、その石崎佑香の出産した子供のたどった今日に至るまでの波乱に満ちた経緯であった。
生まれた子は女の子で、名前を「恵利子」と名付けられた。
夫である柏木氏は妻である佑香死亡直後より精神的バランスを大きく崩して、僅か半年で娘「恵利子」を残して妻の佑香を追いこの世を後にする。
噂ではあるが佑香や夫柏木氏の精神的な不安に、少なからず佑香の実弟石崎敬人の存在があるらしい。
何れにしても佑香の娘である「柏木恵利子」は、一歳に満たずして両親を無くす事となるのである。
その後何故か「柏木恵利子」は、佑香の実弟である石崎敬人に引き取られ一度石崎姓となる。
石崎敬人は若くしてひとりの子持ちシングルファーザーとなるのである。
敬人はその直後裕福な家庭の娘である、数学教師磯崎香と出逢い一年後娘の恵利子と共に入り婿の様な形を取り磯崎姓となる。
磯崎敬人に磯崎恵利子、それが石崎敬人と柏木恵利子だった人間の名前である。
もちろん恵利子自体は自分の境遇は知らないはずである。
今から2年前の2004年偶然見かけた、石崎佑香の面影を残す少女「磯崎恵利子」
その少女との出逢いが今の自分のきっかけとなったと言っても過言ではない。
福井美涼をレイプし継続セックス強要を経て、同様にレイプし継続セックス強要中の少女「磯崎恵利子」
その少女が石崎佑香の娘だったのである。
20年以上の年月を経て知らぬ間に手にしていた「石崎佑香」
千章の下腹部が酷く疼きはじめ、欲望を抑える事が出来ない。