紙吹雪-1
だれもが目をそらした
だからこそ、理解した
私はこのまま朽ち果てると…
夜闇の終わるたびに
閉めた窓ぎわにちぎって置いた折り紙
千羽鶴のあまり紙
草木の枯れる色がぼやけ、季節の終りがわからない
終りの日は私の足跡をたどり
私の名を呼びながら手招きするの
そろそろ逃げるのも疲れたわ
諦めたほうがいい
望みもしない私に明日は変えられないもの
草木の枯れる色がぼやけ、季節の終りがわからない
私はもう十分です
悲しみに震える日々と
涙を流しすぎたあの人の干からびた目を
もう見たくないもの
目を閉じて、目覚めだけを恐れた
毎日明日のために生きる日々
私の歩く一本の道は
もう終りが見えている
誰もわかってくれない
草木の枯れる匂いも、
季節の終りの瞬間も、
私には何の意味もない
窓が開いて
風と紙吹雪が舞う