家族-…-1
私が違和感を初めてもったのは小学校五年生の時だった。
きっかけは何なのか覚えていない。
ただ-…
「両親は私よりも妹の方が好きなんだ」
そう思ったのだ。
小学校五年生である私の心を傷つけるのは
いともたやすいものだった。
どうしようもなく、
この傷を癒やすには...
「死ぬしかない」
そう思うことしかできなかった。
父は私が通うミニバスケットで監督をしている。
私がバスケットをやる上でのさまざまな人からの期待,,,
それは《監督の娘》というかたがきからきているのだと、
私もきずいていた。
そのプレッシャーと
家での孤独感
居場所がない自分自身
それがよけい
「死ぬしかない」
と思わせた。
しかし私はまだ子供だった...
心ではそう思っていても
結局死ぬことはできず
今にいたっている。
私の気持ちにも変化があった。
自分を責めるだけではなく、家族を恨むようになった。
「なんで...なんで私だけ」
三人の笑い声が家中に響きわたる。
そんな声聞きたくもない
いつもその笑い声の中に私をまぜてはくれなかった。
いつも妹だけが幸せそうな顔をしている。
いつも私は怒られてばかりでほめてはくれなかった。
まるで...
三人だけで我が家は成り立っているようだった
私は中学生になり、心も少し強くなった。