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強姦主義者 『T』
【レイプ 官能小説】

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復活への道-5

 「生きているのが不思議なぐらいですよ。本当にあと1日、いや、とっくに死んでいてもおかしくない状況でしたよ。」
 角田は再びゾクッとした。遅れて中山が到着し事情を聞いた。
 「もう皆川は刑事には…」
角田の言葉を掻き消す中山。
 「そんな事より今は皆川の命が大切だろ!!何としても皆川を元通りにするんだ!刑事に戻る戻らないなんてどうでもいい。この子を救うんだ!」
 「はい!」
角田はやつれ果てた静香を見つめた。

 

 それから隙があれば俊介は静香を見舞った。栄養を体内に受け、すっかり頬こけも消えた。シャワーも浴び髪にも艶が出てきた。吹き出物も消え美人が復活した。
 「皆川、プリン喰うか?人気店のを並んで買って来たんだぞ?」
 「…」
返事はない。しかし起きてはいる。静香が無表情を崩す事はなかった。ジッと天井を見つめている。そんな毎日だった。それでも俊介は静香に話しかけていた。返事など求めていなかった。ただ独りじゃないと言う事さえ分かって貰えれば良かった。
 静香の枕元にプリンを置いて椅子に座りプリンを食べていた俊介。
 「ん?」
何か聞こえたような気がした。
 「…とう…。」
静香の口元が少し動いた気がした。慌てて静香の口元に耳をつけてみた。
 「ありがとう…。角田君…」
微かだがそう聞き取れた俊介が静香の顔を見ると、天井から自分にゆっくりと移る視線に気付く。
 「皆川…!」
何が嬉しくてだか分からなかったが、俊介の目から涙が溢れた。

 その3日後、静香は退院した。
 「もう平気です。ご心配をお掛けしてすみませんでした。」
深々と頭を下げドクターと中山と角田に見送られながらゆっくりと歩いて行った。
 「あいつには酷すぎる。もう警察には戻ってこないだろう…。いや、その方がいい。普通の人生を歩んで欲しい、そう願うよ。」
 「はい…。」
二度と見る事はないであろう静香の背中をいつまでも見つめていた2人だった。


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