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強姦主義者 『T』
【レイプ 官能小説】

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家族-1

 田口が神と決別した頃だった。警察はR4コーポレーションの事務所を強制捜査入りしたのは。それは何の前触れもなく行われた。
 「動くな!麻薬不法売買の容疑で家宅捜査する!」
礼状を突き出す捜査員。
 「な、何なんすか!いきなり!」
中西と徳山が立ちはだかる。深夜だというのに事務所に10人程度の社員がいた。捜査員が重要参考人としている高田の姿を確認した。
 「高田道彦だな!!」
歩み寄る捜査員。その捜査員達を社員が行く手を阻む。
 「こら!邪魔すんな!!公務執行妨害で逮捕するぞ!!」
 「うるせぇ!!」
揉み合いになる。事務所内に怒号が響き渡った。
 その頃、事務所のあるビルにようやく到着した上原正芳と皆川静香。静香が緊張して腹を下して出遅れた。静香に経験を積ませたい正芳は静香を置いていく事はしなかった。
 「すみません、私のせいで…」
 「いいから、急ぐぞ!」
道路に車を置き飛び出した2人。その目の前を2人の男性が走り抜けた。
 「ん?今のは…、確か高田道彦と喜多和典…!?」
事務所の方からは争う声が聞こえていた。すると駐車場からタイヤを鳴らして赤いスポーツカーが飛ばして行った。正芳はピンと来た。
 「車に乗れ!行くぞ!」
 「は、はい…!」
2人は再び車に乗り赤いスポーツカーを追跡した。悲劇はあまりに急な出来事でこの追跡の報告をし忘れた事によってもたらされる事になる。遅れをとった事の焦りが思い切り影響してしまった。
 赤いスポーツカーは山道へと入って行った。車通りの殆どないような山道。追跡している事に気づかれる事を恐れ正芳はライトを消して車を走らせた。
 「よく掴まってろよ?」
 「はい…。」
静香は怖くて目が開けられなかった。やがて舗装がなくなり車体が激しく揺れる。
 (お腹痛いからって帰れば良かったよー!!)
静香は生きている心地がしなかった。
 「ん?停まった…。」
赤いスポーツカーが停車した。少し離れた場所で車を停め様子を窺った。車の中から人影が見え、倉庫のような古びた建物の中にきえて行った。ここでようやく本部に報告する事を思い出した。
 「こちら上原。重要参考人の高田道彦と喜多和典と見られる男を追跡中、現場は木暮山山頂付近にある倉庫のような建物の中に潜伏中。応援頼む。」
 「了解!ただちに急行させます。引き続き監視のほう、お願いします。」
報告をした正芳だが、2人を尾行してから1時間は経過した。しかもここは人里離れた山中。応援が来るまで最低30分はかかるだろう。倉庫の裏から逃走される恐れも十分ある。正芳は静香を連れて倉庫に近づく事を決めた。
 「気付かれないように慎重にな?俺は反対側を行く。」
 「は、はい…」
不安だが静香は正芳と別れて様子を探った。自分のせいで出遅れた事と、そんな自分を見捨てないでくれた正芳の為に静香は頑張った。しかし銃を握る手はガクガクと震えていた。


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