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強姦主義者 『T』
【レイプ 官能小説】

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湯島武史との決別-4

 田口は少し考えてから言った。
 「アニキには感謝してます。女にいじめられるような情けない俺を変えてくれました。いや、人生を変えてくれたと言っても過言じゃない。感謝してます。麻耶さんも遊びに来る振りをして俺をレイプ犯から卒業させようとしてくれているのが分かってました。きっとそれはアニキが俺を心配しての事でしょう。感謝してます。」
2人を見据えて言った。
 「でも親に捨てられどうしていいか分からなくて苦しんでる時に高田さんに助けて貰いました。別に血の繋がりも何もない赤の他人の俺を本当の弟のように大事にしてくれた。俺は高田さんには頭が上がらないし、高田さんの為なら何でもすると決めたんです。高田さんが捕まるなら俺も捕まる。殺人するなら俺も殺人者になる。もし麻耶さんをレイプするなら、俺も…俺もレイプする。」
 「田口君…」
苦しそうな田口を見て切なくなる。
 「湯島さんには感謝してます。麻耶さんも。でも俺は…もう高田さんしか信じない。俺が親に捨てられた時、救ってくれたのは湯島さんでも麻耶さんでもない。高田さんなんだ!!」
テーブルを叩きつけた。
 「徹…。」
 「もう俺に関わらないで下さい。俺はあなた達に指図を受ける覚えはない。もう関係ない。関係ないないんですから…。」
田口は頭を下げて立ち去った。湯島や麻耶には分かっていた。今や幸せに暮らす湯島と婦警という立場の2人に迷惑をかけまいとする田口の気持ちが。
 「俺は過去を全て明らかにして今の幸せを台無しにする勇気があるのか…?」
苦しむ湯島。そう悩んだ時点でもはや多くのレイパーに崇められた神は崩壊したのかも知れない。
 神は死んだ。そして神の子がその覇権を今手にしようとしていた。


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