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Twin's Story 外伝「Hot Chocolate Time 2」〜幻影タイム
【複数プレイ 官能小説】

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鎮守の森-1

 あたりはすっかり暗くなっていた。涼しげな風が吹いている。
 健太郎たちのテントの前に設置した大きめのスクリーンハウスの中で、四人はコーヒーを飲んでいた。

「気持ちいいね」春菜が伸びをした。
「しかし、夏輝、手際いいよな」健太郎が感心したように言った。「たったあんだけの道具で、しかもにわか作りの竈(かまど)でさっきみたいな豪華な夕食が作れるなんてさ」
「警察学校での実習でたたき込まれたんだ。野営調理のノウハウ。それに、『うぇるかむ・べじたぶる』もあったし、みんなも手伝ってくれたからね」
「天道くんも大学ではいっぱい経験あるんでしょ?」
「やったな。確かに。野外活動はしつこいぐらいやらされた。4単位扱いだったからな。だけど、俺ちゃんと『優』で単位取ったぞ」
「最強のカップルだな。キャンプに関して」健太郎が笑いながらコーヒーをすすった。「なんか、このコーヒーもうまいな」
「たぶん水のおかげだよ」夏輝が言った。「蛇口から出る水、そのまま飲んでもミネラルウォーターみたいにおいしいもん」
「だな」修平も言った。「これ、上水道の水じゃねえな、明らかに」

 少しの沈黙のあと、春菜が言った。「静かでちょっと寂しいね。あたしたち以外に誰もいないから……」

 森の中から虫の音も聞こえる。

「森に守られて豊かな気持ちになるじゃない」夏輝も言った。
「星もきれいだしな」修平がハウスから出て空を仰いだ。「お、射手座が目の前に見えっぞ、ケンタ」
「どれどれ」健太郎も立ち上がり修平の横に立った。「ほんとだ」
「いいなあ、ケンタの星座は派手で」修平が言った。「俺の天秤座なんざ、暗くてほとんど見えねえよ」

 春菜と夏輝もやってきて並んだ。

「良く晴れてる」夏輝が言った。
「きれいねー」春菜も顔を上げて空を見上げた。「天の川も見える」

 健太郎の手が春菜の肩に乗った。春菜は顔を赤らめた。

 その様子をちらりと見た夏輝が、目線を射手座に戻して言った。「お風呂、行ってきたら?二人で」
「えっ?」春菜が夏輝を見た。
「行こうか、ルナ」健太郎が春菜の手を取ってにっこり笑った。
「ランタン、もう一個そこにあっから」修平がテントの脇を指さした。
「ああ。借りるよ」健太郎は言って身支度をし始めた。


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