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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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あたしの想い人-4

世の中の男と女はみんなこんな恥ずかしいことをしているのかと思うと、ショックだった。


でもそれを凝視しているうちに、どこか身体の奥が熱くなり、次第にもぞもぞ落ち着かなくなってきてる自分にも気付いた。


あれだけ声を上げるなんて、一体どんな気持ちよさなんだろう。


トロンとした目つきで画面を眺めていたら、隣に座っていた彼氏が制服のスカートの中に手を入れ、ポツリと呟いた。


――お前も興奮してんじゃん。


あたしの身体は、いつの間にか彼氏を受け入れる準備ができていたらしい。


そして、男と女のそういうことにショックを受けていたくせに、いつの間にかあたしは映像の中の女の子と同じことを彼氏としていた。


最初こそ、痛いだけでもうしたくないって思っていたけれど、彼氏に必要とされているあの感覚が気に入ったから、二度目もそう遠くないうちに迎えることになった。


そして回数を重ねるごとに、今度はソレ自体のよさがわかってきて、どんどん深みにはまっていって、気付けば覚えたてのサルみたいになっていた。


でも時々、終わった瞬間にどうしようもなく虚しくなる時がなぜかあった。


エッチがよければよかったほどに。


そして虚しくなる度に考えてしまう。


なんで男と女ってこんなことを飽きもせずに繰り返しちゃうんだろうか、と。


あたしと塁も。多分隣の部屋で真っ最中のカップルも。


そんなラブホテルの一室で、あたしはその時の虚しさが今頃になって込み上げきたもんだから、いつの間にか長くなっていた灰を落としそうになっていた。



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