この女、退屈につき-3
「いえ……結構です……」
姉ちゃんって一体……
と、また悩みの種が増える俺なのであった。
×××
「次は〜」
「おいおいまだあんのかよ……」
「まだまだ世界征服にはほど遠いわ。次は道具を揃えなきゃ。」
「なるほど、それを買うために金を…………じゃなくて」
あぶないあぶない。危うく俺も変人になるところだった。
「いい加減やめようよこんな事。どうせ日本では銃だって核兵器だって売ってないんだよ? 世界征服に役立つものなんて、金があっても買えるもんじゃないよ」
「そうね。確かに一般では売ってないわ。でもこう思わないかしら? ――――売ってないなら、自分で作っちゃおうって」
「考えねぇよ!!」
なんて会話をしながら歩くこと数分。
「ここね」
そこは
「山本電気店……?」
だった。
×××
「お買い上げありがとうございましたー」
三人ほどのスマイルを只で貰い、
「お……重い……」
頑張って買ったものを運びながら、俺等、ではなく俺は店を出てきた。
「晶人ファイト〜。それ家までお願いね!」
「少しは運べよ!!」
「やだ。めんどくさいもん」
「――――!!」
「まぁまぁ、そんなに怒んないの。残りのお金は全部あげるから」
ちなみに、残った金額1253円。かなり中途半端だが、リアルな数字でもある。
「ってかどんな使い方したら五億円からこうなるんだ……?」
謎は永遠に謎のまま……
×××
んでもって家。
「なんだよ。結局征服もしないで家帰ってきちゃったじゃん」
「心配しなくても大丈夫。後二時間で世界は我が手に落ちるであろうふっふっふ」