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『3.13』
【青春 恋愛小説】

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『3.13』-1

もう会うことはないだろうあの人に心を奪われたのは、受験が終わった2日後のことでした。
卒業まであと5日。

メールでのやり取りの中で、皮肉にも恋の終わりがあなたへの想いを気付かせたのです。
あの人には彼女がいるという噂がありました。彼を意識していなかったこともあり、聞き流していた噂だったけど卒業前にこんなメールを送りました。
『〇〇(噂の彼女)と付き合ってるって本当?』
彼『うん。最近微妙だけど』

………。わかっていたことで、何とも思っていなかった筈なのに、何故か恋心が生まれてしまったのです。ヤキモチとも、性格が悪いともとれる突発的な恋の始まり方だったので、友達にも相談出来ませんでした。私は熱しやすくて冷めやすい性格なのだろうと思うしかありませんでした。

彼は私を友達としか思ってないし、それはしょうがないことでした。
しかし、卒業式前日に彼は噂の彼女と別れました。彼女が一方的に別れたかった様で、彼はそれに頷いたみたいでした。元気に振る舞う様に見せかけた彼でも、実は心は傷ついていることを私は感じていました。

たった2時間前に別れた彼に……
たった2時間で私の心は完璧に奪われてしまいました。いや、彼への想いを隠す必要を感じなくなったのです。
そして、私は彼に告白したのです。
あまりにもあっけない恋だと思われても、私は彼をずっと好きでいられる自信がありました。

答えはノー。

予想以上の悲しみに私は泣き崩れてしまいました。

私の告白は卒業式前日のことでした。



一目惚れって信じますか?
2時間の間に生まれた自信って信じますか?

もう会えない人への恋って信じますか?

私は信じます。


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