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人妻苑―ひとづまのその―
【若奥さん 官能小説】

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授受―じゅじゅ―-7

 熱い分泌液が媚薬となって二人の体内に蒸留していく。

「今日はいつもと違うじゃないか、ああ……、紗耶香さん、中に出させてくれ、おお……」

 どうせ自分のものにできない人妻なら、せめて精液を中に出して困らせたい。
 そんな小細工に頼らなければ、生命が途切れそうな気がしたのだ。
 女と交わる感覚も、あと何年かすれば味わえなくなるだろう。
 島袋は思いきり腰を浮かせて、紗耶香の割れ目に思いの丈をぶつけつづけた。

「あんあっ、あっ、はっあん、あんあん、あっ、あんふん、あっあん……」

 生き生きとした女体が揺れに揺れて体重をかけてくる。亀頭が膣をぐずぐずに掻きまわし、霧吹きのような愛液が降りしきる。
 紗耶香も島袋もべちょべちょになった。これがセックスなんだと思った。

「い、入れて……」

 紗耶香は告白した。

「あなたの……、せ、精、液……、入れて……」

 許されない気持ちを告白した。

 頭の中が真っ白になって、ずんずんという重い挿入に子宮が耐えられない。さらには膣がわがままに開いてしまう。

「イクう……」

 島袋の手が乳房を揉む。

「やん、イク……」

 乳首をこねる。

「イっちゃう……」

 肉棒で他人妻を痙攣させる。

「イっちゃう、イっちゃう、ああイク!」

「奥さん、奥さん……、紗耶香さん……ああ!」

 病室にセックスを持ち込み、行きずりのアクメを果たして、汗ばんだ肢体をびゅくびゅくと屈伸させる紗耶香。
 どういうわけか、絶頂を迎えた瞬間に涙が滲んだ。そうして性器の奥に吐出されるザーメンが愛おしい。

 私は最低な妻だ──。

 紗耶香には自分を捨てる覚悟ができていた。

「紗耶香さんの体は最高だよ。こんなことは初めてだ……」

 射精した島袋が紗耶香の上腕を抱き寄せる。だらしなくゆるんだ唇を吸って、舌を送り込み、言いなりになっている人妻にまた欲情した。
 今度は島袋が上になる。あご、乳房、腹、陰部と、おそろしく丁寧に舐めていく。

「ああ、もう、おしまいに、しませんか……」

「まだだ、まだだよ、こんな匂いをつけたまま帰るつもりかね?」

 島袋が紗耶香の局部を指摘する。

「あん、そこ、だめ、うん、あっ……」

 ベッドの上では行儀の悪い人妻である。布団をむしってクンニリングスに耐えながら、ぎゅっと下唇を噛む。
 そこからシックスナインへ移る動きもしぜんだった。やり方もよく知らないのに、紗耶香はとにかく島袋のペニスをいたわるように口にふくんだ。
 メガネをかけた人妻の顔が前後に動く様は、島袋の性癖を満足させるものだった。


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