授受―じゅじゅ―-6
とめどなく溢れ出す蜜でクリトリスを潤しながら、複雑な指使いで陰唇をこねくりまわす。
その一部始終を島袋に見てもらうために、片脚をベッドにかけてスカートをまくった。
「おお……」
島袋の口から感動の声があがる。
「あんあ、ん、ん、あ……」
中指が膣内へと呑み込まれる。びらびらと震える陰唇に挟まれた人妻の指が、家事とはほど遠い動きで膣を出入りしている。
我慢がならない島袋もついにマスターベーションをはじめた。
「奥さん、ああ……奥さん」
二人で上り詰めていく異常な空気が紗耶香を淫らにさせていた。
「あ、ふ、う、うん、ん、あ、いい、いい……」
紗耶香は指を足していって、ついに三本の指をその膣内におさめてしまう。
もっともっと奥を求めていくうちに、卑猥な音とともにはげしい潮が飛び散った。
「ああイク、ああ、イク、イク、あん!イク!あっ!イク!」
それは人妻の体裁が崩れ落ちていく光景だった。アクメを連呼するのも、女性器を隠さないのも、一時代を築いてきた島袋にとっては考えられない映像なのだ。
それにつけても美しい。まるで乙姫が舞う姿にも似ている。
「はあ、はあ、はあ、はあ、……はあ」
紗耶香は絶頂の余韻に浸りながらも、ベッドの上の男性器にまたがりに行こうとする。
島袋は歓迎した。
「紗耶香さん……」
つい下の名前で呼んでしまったが、島袋は訂正しなかった。
「私はただの人妻です。名前なんか忘れてください……」
そう言うと紗耶香は島袋の下半身を見下ろし、位置について、ヴァージンの頃を思い出しながら腰を沈めていった。
性器と性器とが触れた瞬間に呼吸をととのえておいて、そこからは肉体の引力で一気に交わった。
「ああん…………」
男根の上の女体が後ろへ仰け反る。挿入は深いところで子宮にまで達していた。
「あん……ひっ……あん……」
紗耶香が腰をまわすと、ペニスを取り囲む膣の粘膜がうねりながらすぼまっていく。島袋は快感を噛みしめた。
「うむ、紗耶香さん、うむむ、引きずり込まれる……」
何通りもの人妻を知っているつもりでいたが、紗耶香のヴァギナは誰とも違う。自宅に招いて強姦したあのときの感触とも違う。
女は女でも、じゅうぶん熟(こな)れた女のように思えた。
「あう、あう、はうっ……」
紗耶香が淫らに腰を揺する。体のいちばん奥で繋がっているのは間違いなかった。