悪戯―いたずら―-8
膣内で快感が打ち上がって弾け飛ぶ。
「ああん、イク、ああイク、ああイクう、ああ、いやあ……」
島袋がバイブをはげしく抜き挿ししてくる。わけのわからない性的な波動が、ひとつ、ふたつ、と押し寄せてきて、紗耶香は全身で悦びを表現させられていた。
「た、たすけて、イクう、うん、イっちゃう、きゃあイクう、ううう……」
アクメをもよおした若妻の肢体が、至極のご褒美に揺らめいて痙攣にいたる様は、島袋の射精感を誘って余るほどの光景だった。
口からよだれを垂らして、目元には涙の粒が光っている。
今この瞬間の姿を画像におさめると、島袋はふたたびバイブを動かしながら紗耶香に語りかける。
「私がさっき言った質問の答えはね、奥さん、…………浮気ですよ」
そんなこと、言われなくても紗耶香にはわかっていた。友人たちの中にも、そんなふうに男遊びをしている人物が何人かいる。浮気がバレた時の火の粉がこちらにまで飛んできやしないだろうかと、冷や冷やすることもある。
「家の外に男をつくっておいて、ベッドの上で体をひらくわけです。どんなに無茶な注文だって拒否しない。時には行為の映像をインターネットに投稿したりして、見られるというスリルに快感をおぼえるんですよ。人妻とはそういうものですよね、奥さん?」
島袋の偏見に懲り懲りしながらも、大人しくバイブで犯されつづける紗耶香。
「あんっ……いいっ……ああん……」
遠ざかっていったはずのアクメが戻ってきそうな気配がある。
「私……私……もうダメ……」
バイブに詰まった無数のパールが、ヴァギナの内壁に群がってぷつぷつとはじける感覚。それがいい。
「いっ……くう……!」
縛られたまま玩具で逝き果てる人妻の愛液が、島袋の手に降りかかってなおも溢れ出す。
「おやおや、もう二度目が来たんですか。若い奥さんはペースが早いですねえ」
「やめて……もう……いやあ……」
横目で島袋に懇願しながらも、紗耶香の意識はつねにバイブにあった。
三度目のアクメが通り過ぎていくと、すぐそこに四度目のアクメが待ち伏せしているのだ。
こんな自分なんて、好きじゃない。大っ嫌い──。
はげしくうごめくバイブレーターだけが、変わり果てた紗耶香の意識を繋ぎとめていた。