未知の感覚-7
祐梨は顔を赤らめながらもそのセリフを口にした。
「祐梨に。かん…」
「かん、なあに?」
聡美は、涙で張り付いた祐梨の髪を頬から払いながらその先を待った。
祐梨は意を決し、声に出した。
「祐梨に、かんちょう…。かんちょう、してください」
「はい。よく言えました」
聡美は子どもにするように祐梨の頭を撫でた。
「それじゃ、浣腸しようね〜。祐梨ちゃん、ちゃんと頑張れる?」
祐梨は褒められたことが嬉しくて少し心がほぐれた。
「うん。ちゃんと、頑張る」
「祐梨ちゃんはエライ子ね。頑張ろうね」
聡美はそう言うと、覚悟のセリフを言い切った祐梨の口が愛おしいとばかりに、もう一度自らの唇を重ね合わせた。
そんな二人の様子を、恵子が微笑みながら見ていた。