未知の感覚-6
再び襲ってきた羞恥の鞭に打たれ、祐梨は泣きながら悲鳴を上げる。
「イヤァー!イヤァー!!もうやめて〜!」
体力的にも精神的にも祐梨は限界に近づきつつあったのだ。
しかし、その様子を見て聡美がたしなめた。
祐梨の足を下ろし、顔に近寄り肩を揺する。
「祐梨!静かにしなさい!」
「だって…だって…」
嗚咽しながら祐梨が弁解する。
聡美はさらに祐梨の顔に近寄った。
「シーッ…」
聡美は人差し指を自分の顔の前に立てた。
すると、魔法がかかったように祐梨はぐずりながらも静かになった。
「祐梨、なんでそんな態度をとるの?こうして看護師さんが祐梨のために処置してくれているのよ」
言われていることは、もっともなことのように聞こえた。
「ごめんなさい…」
祐梨はすぐにそのことを認めた。
聡美は手のひらを祐梨の張った下腹にのせてゆっくり撫で回した。
そして母親が娘に言い含めるように諭した。
「祐梨ちゃんは、ウンチが出なくてポンポン苦しい〜苦しい〜なの」
祐梨は頷いた。
「それで看護師さんが来てくれたのよ。ウンチは硬くて、もう浣腸しないと出ないの。分かる?」
祐梨は言われているうちに聡美の娘になったような気になってきた。
「うん。分かる」
聡美は微笑んだ。
「だったら、『祐梨に浣腸してください』って言える?」
祐梨の頬が赤らんだ。
その処置を自らお願いしなければならない状況に立たされた自分を改めて意識したからだ。
聡美が促す。
「さあ、言おう」