未知の感覚-4
そのチューブが自分の尻穴から入れられるのだと思うと、祐梨は恐れと緊張から胸の鼓動が高まってきた。
聡美もまた、それを見て胸の鼓動が高まっていた。
しかし、聡美の場合は恐れと緊張からではなかった。
先ほど恵子から慰めてもらったばかりにも関わらず、またしても自身の肉芽が固くなってきたからであった。
「祐梨さん、お尻の穴を診させてもらいますよ」
そう言って恵子はゴム手袋の指で祐梨の尻穴にワセリンを塗り始めた。
脚を宙に上げた姿勢で尻穴に潤滑剤を塗られる行為は、祐梨の羞恥心を加速させた。
尻穴に、気持ち悪い違和感が走る。
「いやぁ〜」
恵子は執拗に大量のワセリンを尻穴に塗り込める。
そして次に、ワセリンで溢れた中心のすぼみに、青いゴム手袋の指先をゆっくり沈めていった。
「ああっ!」
祐梨がその侵入に反応する。
尻穴の輪が指の太さに押し広げられ、青い手袋の指を飲み込んでいく。
それはまるで、祐梨の膣口が青いディルドを飲み込んでいく再現のようだった。
祐梨は目をしっかり閉じ、歯を食いしばって耐えている。
恵子はディルドと同じように指を前後に動かし始めた。
尻穴が窄まる力をもってしても、ワセリンの潤滑には敵わない。
ヌラヌラとワセリンに光る指が出たり入ったりする。
ゆっくり出し入れする指の動きは、祐梨の中から新たな感覚を呼び覚ました。
土の中で蠢いていた新芽が、庭の思いもよらなかった場所から外に顔を出すかのように。
目を閉じて気持ち悪さに耐えていたはずの祐梨の表情が微妙に変化するのを聡美は見逃さなかった。
「くっ…」
祐梨の食いしばった歯からため息が漏れた。
それは快感に耐えきれず漏れ出たため息だった。
女の穴に目を移すと、ディルドにこじ開けられて小さく開いたままになっている河口から再び蜜が漏れ出していた。
「祐梨、感じているのね」
聡美は共感に似た喜びを感じ、思わず抱え上げている祐梨の素足にキスをした。
隠そうとしていた症状を聡美に見抜かれた祐梨は抗いの言葉を声に出した。