第3話-1
帰りに温泉に寄ります。
「ナオさんはスタイルいいですね。モデルさんみたい」
脱衣所で、菜々さんが感心します。
菜々さんは、さり気なく前をタオルで隠しています。
細身で色白の菜々さんの裸は、とてもきれいです。
「エッヘン」
ナオさんはポーズをとります。前を隠しもしません。
「ナオさんはハーフなんですよ」
「ふええ〜。そうなんだぁ、どうりでねぇ」
真理乃さんも感心します。
美さきちゃんが、湯船でタオルの風船を作っています。
「美さき、湯船にタオルを入れたらマナー違反なのよ。
他に人がいなくてもダメなのよ」
「あい…」
ナオさんが、さりげなくクギを刺してます。
さすが、釘投げ名人ですw
湯船で菜々さんを囲みます。
「な、なんでしょうか?」
「いやー、菜々さんは色白だなぁ、と思って」
「ツルツル…だ…」
「えっ!」
「肌が…」
美さきちゃんが揺さぶりをかけてますw
「菜々さんツルツルだっ!…美さきと同じだっ!…」
洗い場で、美さきちゃんが珍しく声を大きくして言います。
子供らしさを悪用しています。
「美さき!声が大きいよ!人には事情があるんだからいいの。
そういうことはプライバシーなのよ。
菜々さんに謝りなさい」
ナオさんの口からプライバシーという言葉が出て、こっちがビックリです。
元はと言えばナオさんが、美さきちゃんのテレポート能力を使って、
二人の偵察に行かせたのですから。
「菜々さん…事情があるのにごめんなさい…」
巧みに事情を聞き出そうとしている二人は悪魔です。
「ううっ…」
菜々さんは困り果てています。
真理乃さんは菜々さんの頭を胸に抱きます!
「いいの!私がしたの!菜々は私のいい子なの!」
真理乃さんのカミングアウトです!
ボインの真理乃さんの胸に、菜々さんの顔が挟まれます。
菜々さんは私たち子供の前で、とても恥ずかしそうです。
色白の菜々さんは、胸元まで赤くなっています。
「アツアツだぁ…」
美さきちゃんもアングリです。
「私たちだってそうなんですよ。…んっ」
私たち三人は、代わる代わるキスをします。
美さきちゃんなんて、ベロチューしてきます。
「わわっ!!」
「ええっ!?ちょっ!ナオさん!いいの!?美さきちゃんなんて小学生でしょう?」
「親公認です。ゆえも美さきも私の家族です。恋人だもんね〜」
「ねー…」
「ねー、って言ったって…」
真理乃さんあぜんです。
「私たちは、お互いがお互いを必要としていています。
私、大人になったらナオさんの赤ちゃんを産みます」
「ナオさんの赤ちゃんを産むって…。遺伝子…結合…をするっていうこと?」
「ニュースで出ていた?」
「ま、ま、続きは帰りの車の中で」
「さっきの話の続きだけれど、遺伝子結合技術ってどうなの?
そんなに当てにして、信用していいものなの?私達も、とても興味があるの」
帰りの車の中で真理乃さんが訊いてきます。
「ナオさぁん」
私は、運転しているナオさんに伺います。
ここはやはり、ナオさん抜きに話はできません。
二人の力になりたいのは私だけではないはずです。
「ふぅむ。
全部は話せないけれど、遺伝子結合技術は確立しています。
ヒトに実用化されたのは20年以上前で、その後異常は認められていません。
成功したと言っていいでしょう」
もちろん、ナオさん自身のことです。
「もし…もし、二人が本気で、合意に達したら、処置を受けられるところを紹介できます。
海外の研究所です」
「…ナオさんは何者なの?」
もっともな疑問です。
「今、話せるのはそんなところです。二人の子供を作ることは可能ですよ」
ナオさんはウインクします。
「ナオさん!ありがとう!」
私は大好きなナオさんの頬にキスをします!