アイドリング-4
「水越様の反応しだいで、車体価格の割引のほうもさらにサービスさせていただきます」
そういうからくりがあったんだと妙に納得した友里は、それならということで西山に体を委ねることにした。
信号待ちの場面では、となりの車のドライバーや歩道を行く歩行者たちが、好奇の眼差しで友里の顔をうかがっていく。
異性の視線を惹きつけてしまうのは、それだけ友里が可愛いからだ。
しかし今は見られると恥ずかしい。
下半身を責め立てるいたずらに腰をくねらせて、あえぎをこらえるのに爪を噛んだり、下腹部を手で押さえたりしているわけだった。
「こちらからも水越様の様子が見えていますよ。見られる刺激はいかがですか?」
「あ……う……癖になりそうです……」
車内は媚薬のミストで満たされている。そうとは知らない友里の体はどんどん濡れて、ショーツは恥ずかしいくらいに湿って蒸されていく。
「どうか安全運転でお願いします」
「ちょっと、無理かも……」
膝がガクガクと笑いそうになるのを必死にこらえるが、股間の敏感な豆をクリクリされるのが苦手な友里は、急上昇していく性感にブレーキをかけることができない。
バックミラーをのぞけば、あぶない表情の自分が映っている。
「そこのガソリンスタンドに入りましょうか」
『ナビ西山』の指示でガソリンスタンドに入り、これもまた西山の指示でトイレを借りることにした友里。
個室内ですることは、ブラジャーとショーツを脱ぐことだった。
けっこう汚しちゃったな──。
ショーツの濡れた範囲が思いのほか広かったので、少しだけショックを受ける。
かくしてノーブラ、ノーパンの裸身に服を着て、友里はガソリン満タンの車に乗り込んだ。
胸と内股がスースーして落ち着かない。
「脱いだ下着は男子トイレの前に置いてきましたか?」
「は、はい……」
恥ずかしくて顔から火が吹き出しそうだ。
「スタンドの方に言って、洗車機に誘導してもらってください。車に乗ったままでだいじょうぶですから」
初心者の友里にはすべてが初体験。さっそく洗車機の前の定位置について、巨大なブラシが近づいてくるのをじっと見守る。
その時、シートの座面の突起が筍(たけのこ)のように伸びてきて、友里の体内に侵入しようとラビアを割って上下に動きだした。
「あっ、どうしよう、あっ、入ってくる……」
ミニスカートの中は大変な騒ぎになっていた。中に入ってくるのかと思いきや、クチュッと入り口を押し広げてそこをかき混ぜるだけだった。
焦らして、焦らして、友里のプライドをいじくりまわしてどこまでも堕としていく。
「西山さん、もうダメ、おかしくなっちゃう……」
友里がひっ迫した声を漏らしていると、上から水が降ってきて車を洗いはじめた。カラフルなブラシもせわしく回転している。
「車内は死角になっています。ここで服とスカートをまくって肌を出してみましょう」
ずる賢い執事のような口調で露出を求めてくる西山の性格を疑うことなく、友里の体が従順に応える。
右手でスカートをひらりとまくってから、左手で服を半分脱がして白い肌をさらした。
その姿を西山に見せつけるように、自ら乳首を摘まんで余裕のない溜め息をつく友里。