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10年目の恋
【ファンタジー 官能小説】

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月夜の晩-1


ゆっくりと情事が終わったベッドから起き上がる。

あのまま寝ちゃったんだ。

エッチのあと話をしなくなったのはいつごろからだったか。
一緒にシャワーを浴びなくなったのはいつごろからだったか。
思い出すのもめんどくさいぐらい昔のことなのかもしれない。

となりに寝ている徹を見てため息をつく。

よく寝ていること。

浮気は・・・していないように思うけど
結局のところ、よくわからない。

あたしと会っている以外の徹の時間を知りたいと思わなくなったのは
いつごろからだったか・・・

徹と大学で出会って、付き合いだして8年。
お互いの親も公認で、誰もが1番に結婚すると思っていた。
あたしも、思っていた。

けど、そんなタイミングとやらは来ることがなくて
気がつけば27歳。

そろそろ、今後のことをちゃんとしなければいけない時期なのかもしれない。

二人のあいだで結婚の話は出てこなくて。
お母さんは縁がないなら別れろと言い出した。
お母さんの意見は正しい。

あたしの体内時計もそろそろだとアラームを鳴らし始めた。
30までには子供が欲しい。






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