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懺悔
【その他 官能小説】

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懺悔-2

ルミは家に帰るとネットで『日本求心教団』を検索した。
「えっと、代表はドミンゴ神父。3年前スペインより来日。多くの女性たちの心の救済を行ったきた。片腕は元男優の大倉義男。え?大倉さん男優だったの?どうりでイケメンなんだ。でも私、知らないな。大倉義男?何に出てるんだろう?」
ルミは今度は大倉義男を検索した。
「え?元AV男優?へえ〜そうなんだ。まあいいや。過去のことだもん」
ルミは大倉の過去について特に気にしなかった。いやむしろ、ますます大倉に興味を持った。



「ドミンゴ神父、お茶が入りました」
「ありがとう」
心を救うことを目的に設立された『日本求心教団』の代表であるドミンゴ神父は67歳。白髪と白ヒゲがよく似合う優しい顔立ちの男だ。初老とはいえまだまだ足腰はしっかりとしていた。お茶を入れてきたのは大倉だ。
「大倉さん。このお茶、すごくおいしいです」
ドミンゴ神父はいつも丁寧にゆっくりと話した。
「ありがとうございます」
「大倉さん。今日の予定はどうなっていますか?」
「金子ルミさんという40歳ぐらいの方が午後3時に見えます」
「午後3時ですか?じゃそろそろ準備しましょうか?」
「はい」



「本当にここ?」
ルミは日本求心教団の本部前まで来ていた。通りから一本裏道に入った古い雑居ビルなのだ。そこの1階と名刺には書いてある。
「あの〜すいません」
ルミは恐る恐るドアを開けた。油がきれたキーキー音がするドアだった。受付には誰もいないのようだ。ドミンゴ神父と大倉は全身黒の教団服を着て、受付の隣りの部屋から防犯モニターでルミを観察していた。
「ドミンゴ神父、どうします?彼女でいいですか?」
「いい体してますね。OKです」

「お待たせしました」
大倉は受付に顔を出すとルミに一礼をした。教団服を着ている大倉は先日会ったときとはイメージが異なり不気味さを感じた。
「あ、大倉さん。こんにちは」
「こんにちは、ルミさん。さあ中へどうぞ」
ルミは応接室に案内された。季節はもう秋。おそらく今年最後であろう蝉の鳴き声が聞こえていた。
「暑いようでしたら、上着脱いでもらっても構いませんよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
上着を脱いでルミの胸の大きさが改めてわかった。大倉は興奮を抑え切れなかった。
「ルミさん、今ドミンゴ神父をお呼びしますので、ソファでゆっくりしててください」
「はい」
しばらくして応接室にドミンゴ神父が入ってきた。ルミは慌てて立ち上がった。

「はじめまして、ドミンゴです」
「金子ルミです」
ドミンゴ神父はルミの両手と自分の両手をしっかりと絡ませ、ルミの緊張を解いた。
「安心してください、ルミさん。私はあなたの力になります」
ルミはドミンゴ神父に温かい言葉をかけられ、ほっとした。


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