訪問初日-3
カシャ!
シャッター音で雅恵が振り向き、訝しげな表情で滝山を見た。
「あの……」
雅恵は自分が携帯カメラに収められたことに驚き、無礼な行為に戸惑った。
「いや、すみません。あまりにも奥様が綺麗なもので。それに、そのすばらしいヒップに魅了されてついつい。申し訳ございません」
「どういう事でしょう……」
一体この人は常識を持っているのだろうか。こんな人を夫に確認もせずに家に上げてしまったことを後悔した。
「奥様は今、部長との生活に満足していますか」
「一体、藪から棒になんでしょう」
「部長も、もういい歳。そろそろ夜の生活がおろそかになっているのでは」
「滝山さん、あなた、一体何が言いたいのですか」
滝山は、椅子から立ち上がりキッチンの雅恵に向った。
さっきまで、笑顔で話していた滝山が急に変化したことに雅恵は恐怖を感じて顔を強張らせた。家の中にオオカミを招き入れてしまったことに今更ながら気付いた。
「奥様、部長に変わって私が満足させてあげますよ」
優しげな表情を崩さずに滝山は雅恵に迫った。
「滝山さん、何を急に……」
獰猛な野獣が侵入してきたような気分で、雅恵はキッチンの片隅で身体を硬くして動けずにいた。
檻の片隅にいる餌を捕まえるように、いとも簡単に滝山は雅恵に抱きついた。
「た、滝山さん、離して! いけません!」
「ああっ! いい匂いだ。女のいい匂いだ」
滝山に抱きつかれ雅恵は身もだえして振りほどこうとするが、男の力にはかなう筈もなかった。滝山は、雅恵の首筋や髪の毛に顔を押し付けてクンクンと犬のように匂いを嗅いでいた。
大の大人に抱きつかれ匂いを嗅ぎ回られ雅恵は気持ちの悪さを振り払うように叫んだ。
「ちょっと滝山さん! いい加減にしてください!」
滝山は、背中に回した手を下げて雅恵の尻をわし掴みにして、その感覚を楽しむように揉みだした。あまりの破廉恥さに、ひたすらもがくしかなかった。
「イヤです! 滝山さん、いい加減にしてください」
「すごい肉量だ! すばらしい! 張り具合も最高ですよ、奥様」
他人にパンツの上から臀部を揉まれるというあり得ない行いに、雅恵は怒りと羞恥心で真っ赤になった。
「人を呼びますよ!」
システムキッチンを背にして仰け反る雅恵を追い込み、滝山の手が白いブラウスのボタンをはずしにかかっていた。胸のボタンが外れるたびに、ブラウスに押えられていたブラの中の豊かな乳房の肉が露わになってゆく。
「奥様、人なんか呼んだら逆に疑われますよ。だって昼間から上司の妻と部下が、その自宅にいるなんて。さっき撮った写真、部長に見せてもいいですか? お尻、綺麗に撮れていますよ。『部長の奥様、ヒップのラインが最高ですね』って、これ見せたら何と思うでしょうね」
雅恵は拳を作って滝山を叩き、身体をひねり逃げるように背を向けた。だが滝山に後ろからいとも簡単に腰にしがみつかれてしまう。滝山は、後ろからブラウスのボタンを全て外し背中の方に剥いでいく。ブラウスに引っ張られた両腕が拘束帯の代わりになり雅恵は、羽交い絞めされた小鳥のようになった。
ブラウスの下のパールピンクのブラがあらわれ、覆われた白い谷間が揺れ蠢く。夫と結婚してから、今までほかの男性に肌を晒すようなことは一度もなかった。ましてや無理やりこのように服をはぎ取られることなど想像したことがない。
雅恵は抵抗するが、背後の滝山は捕まえた獲物を決して逃すことのないようにブラウスの拘束帯をしっかり掴んでいた。
ブラの下には豊潤な果実を思わせる肉の盛り上がりが揺れていた。
滝山は、その果実をもぎ取りたい気持ちをこらえた。
「いや! やめてぇっ!」
「奥様、恥をかきますよ。二人だけの秘密を楽しみましょうよ」
滝山は、その動けない手首をキッチンに掛けてあるタオルで素早く後ろ手に縛り、雅恵の尖ったブラを突き出させた。
「いけません!」
荒い息をつきながら滝山は、前のめりになった雅恵の背後から抱きつき背中に顔を乗せながらパンツを留めてあるボタンを外しにかかった。身悶え抵抗する身体を立ったまま抑え込み、その抗いを楽しむ余裕さえも見せ始めていた。
「だめー! いけません!」
すべてのボタンを外した滝山は、雅恵の足もとにしゃがんだ。パンツのウエスト部に両手をかけ、雅恵を見上げ屈辱に歪む顔を眺めながら唇を舐めて、ゆっくり摺り下げていった。
「いやあああっ!」
雅恵は生皮を剥がれるような感覚と共に、足もとにいる無言でパンツを剥いでいる滝山に恐怖を感じた。徐々に露わにされてゆく肌をまじかに異性に晒される辱めを受けていた。
熟れた女の脂がのった豊満な尻の形のままに、大きく盛り上がった白いショーツが現れた。細く引き締まった足首からスッと伸びた足は、見事に盛り上がった尻へと続いてゆく。