風が止むとき-10
サテスは笑っていた
(フフフ…梨花は手加減を知らない…いつもされる側だから…人を傷つけるうちに心が壊れたりしないかしら…)
「生意気な口ね!」
バチン!
梨花は楓の頬を叩いた
(痛い…ビンタすると自分の手も痛いんだ…)
「許さないっ…お前も殺すからな…」
ビクッ
梨花は怯えた
殺す…?
人間にそんなこと言われた事がない…
楓を壊さなきゃ…
私が殺される…
梨花はもう迷わないと決めた
(大丈夫…楓さえ壊せば…楓に殺されずに済むし…三日三晩犯されなくて済む…)