母親の仇-1
◎
雷太の家
葵と小雪は煎餅をボリボリ食べている
「お前らいい加減にしろ!」
雷太が鬼を倒してから一週間が過ぎていたが二人が出て行く気配はない
「いいじゃんー!ここは三人の家だよ」
「いやっ、ちげぇよ、俺だけの家だよ」
「お兄ちゃんは二人の少女を見殺しにするの…?ここを追い出されたら行く当てもないし…お姉ちゃん…」
小雪は葵にしがみついた
「ひどいです…」
「酷くないわ、まったくお前らは…今日だけだぞ…」
なんだかんだ言っても雷太は二人を無理に追い出すのは気が引けた