受け入れられない愛-1
◎
竜太と美咲は無事に一刀の家に着いた
「じゃあ、小春、俺は先生を送って来るから」
「わかった!気をつけてね!」
小春は一刀を見送ると竜太の手を引き家に入れた
「先生、行きましょう」
*
それから会話することはないまま美咲のマンションまで着いた
「一刀くん…送ってくれてありがとう…」
美咲は玄関を開け家に入ろうとしたが
「先生!」
一刀は美咲を抱き寄せ、一緒に中に入った
「一刀くん…どうしたの…?急に…」
美咲は分かっていた、この前一刀とSEXをしてから一刀が自分に好意を寄せていることを…
あの時一刀は好きと言ってくれ、自分も好きだと返したが…あれは偽りの言葉…一刀のことは大切だが昔の教え子としてだということはいい出せなかったのだ
美咲はあの時、媚薬によって火照る身体を慰める為に嘘をついた
一刀が自分とSEXする為にはお互いが好き同士なら問題ないと思わせなくてはいけなかった
一刀は純粋で真面目な性格
欲望の為だけに自分を犯すような男ではないと美咲は知っていたからだ
(私は一刀くんを利用した…鬼人の命令のせいだけじゃない…あの時の私は例え知らない人が入ってきても体を許してただろう…)