姉妹と雷と鬼と-1
◎
葵と小雪は小屋を出てから人の財布を盗み電車やバスに乗って街まで出てきていた
「お母さん…グスッ…」
中々帰ってこない雪女が死んだのは小雪にも想像でき、悲しみに打ちひしがられていた
「泣かないの…」
葵はそんな小雪の涙を着物の袖で拭いてあげた
暫く慰めていると
「グスッ…お姉ちゃん…お腹すいた…」
小雪はお腹を鳴らした
「でも、もうお金なくなっちゃったよ….」
「やーだぁ!お腹すいたー!」
小雪は駄々をこね始めた
「仕方ないな…」
葵は公園のベンチで寝転びながらタバコを吸っている金髪のツンツン頭から財布を盗もうとそーっと財布に触れた
バチバチ!
「きゃっ!?」
葵の手は弾かれ、ビリビリと痺れている