姉妹と雷と鬼と-3
「静電気……?」
葵と小雪は首を傾げた
「ああ、人から物を盗もうとすると発生する電気みたいなもんだ」
ドキッ
葵と小雪は体をビクッとした
まるで何故分かったと言わんばかりの表情だ
「ア、ア、アタシ達は別に…」
「そ、そ、そうだよ!あたし達はサイフ盗もうなんて…あっ…!」
「ばかっ!」
葵は小雪になんで言ってしまうんだと怒鳴った
「お前ら…俺のサイフを盗もうとしたのか?」
「「ごめんなさい…」」
「まぁ、俺のサイフには320円しか入ってないんだけどな」
葵と小雪は唖然とした
まさか…世の中に自分達より貧しい人がいるなんて…