姉妹と雷と鬼と-17
「そうか…」
(なら別に気にしなくていいか)
「お兄ちゃん…嫌いになった…?」
「別に気にしてねぇよ、害がないなら構わない」
「本当!?やったー!」
小雪は雷太に飛び付いた
「小雪…騒がないの…鬼に見つかっちゃう…」
小雪は慌てて口を閉じる
「もう見つかったみたいだぞ…」
向こうの方から鬼が走ってくるのが見えた
「早いな…お前らと一緒じゃ逃げ切れねぇぞ」
小雪は葵の後ろに隠れ震えている
「大丈夫…お姉ちゃんがいるから…」
そう言った葵も僅かに震えていた